<アマナ(甘菜)>

ユリ科アマナ属

学名(属名+種小名)Amana edulis

属名は日本名のアマナから、本田正次の命名。種小名のedulisは食用のとか食べられるの意
アマナ 甘菜
撮影:左は20年3月13日田島ヶ原サクラソウ自生地にて   右は08年3月28日秋ヶ瀬公園にて
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線形で花茎の基部に対生状につく 根・茎 鱗茎は食用になる。花茎は柔らかい
花径は約3p、陽が出ないと開かない 果 実 卵形で長さ約10o、3稜がある
高さ 15〜20p 花 期 3月〜4月
生育地 野原や日当りのよい林縁、堤防等 分 布 本州、四国、九州
別 名 ムギグワイ 花言葉 お天気や(陽が出ないと咲かない)
渡 来 在来種、平安初期の「本草和名」にも記載 近似種ヒロハアマナ

和   名 地下の鱗茎が甘くて食べられる事から甘菜。菜は食べられる植物につけられたといわれるが、若葉も生食できるようだ。
別名のムギグワイは麦のように葉が細く、鱗茎がクワイに似る事からと云う。
以前は観賞用のチューリップと同じ Tulipa属だったが、花が小型で葉は線形、花茎に苞があって花粉の形態も違うので別属のAmana属にするのが主流のようだ。
雑   記 日当りの好い草地や林縁に生える多年草。鱗茎から一茎を立て一花をつける。葉は茎の下方に対生状につく。花茎の途中に 2個の包葉をつけるが3個もしばしば見られる。花茎が柔らかいので花 がうつむいている事が多く、日が当らないと花は閉じている。
早春の落葉樹林の落ち葉の下から顔を覗かせる姿は可憐で群 生する事が多いが、つい10年くらい前までは見られた秋ヶ瀬公園の群生地も消滅してしまった。
早春に花を咲かせ晩春には地上部を枯れさせてしまう典型的なスプリングエフェメラル。
サクラソウ自生地では早春一番に細 い葉を出し始め、3月中旬が花の見ごろになる。但し陽を受けないとを開かないので観賞には晴天の日が条件だ。
埼玉カテゴリー  準絶滅危惧(NT)

08年4月9日作成・20年12月5日更新

観察ノート

アマナ雄しべ アマナとミツバチ
外花被に対応する雄しべが花粉を出しているのに内花被に対応する雄しべはまだと、見事に3本づつにハッキリ別れていま す。柱頭は3裂しています 09年3月12日 台風19号の冠水の後、、コロナ騒ぎでそのまま進入禁止が続いたので訪花昆虫が見られるようになった。
20年3月13日
早い時期のアマナ株 アマナ刮ハ
早い時期に花をつける個体は花茎が短いものが多い。
10年3月12日
アマナの花茎につく2包葉と刮ハ:ようやく見つけました。扁平に映っていますが3面体です。08年4月9日秋ヶ瀬公園