<ハナウド(花独活)>

セリ科ハナウド属

学名(属名+種小名)Heracleum nipponicum

属名のHeracleumはギリシャ神話のヘラクレスに奉げた名で薬効によるという。種小名のnipponicumは日本の意
ハナウド 花独活
撮影:08年5月16日 荒川左岸河川敷西遊馬横堤にて
※上の写真はクリックすると大きくなります
3〜5小葉で各小葉は深裂し重鋸歯がある 根・茎 茎は太く中空で長い毛がある
大形の散形花序を付け外側の花弁が大きい 果 実 長さ約7mmで2個のへん平な分果が合わさる
高さ 70〜100p 花 期 5月〜6月
生育地 やや湿り気のある林縁や川沿い 分 布 関東以西の本州と四国、九州
別 名 ゾウジョウジビャクシ 花言葉 外面のいい(外側の花弁が大きい)
渡 来 在来種 近似種オオハナウド

和   名 花独活でウドに似た茎葉にそれよりも大きい白花を美しくつけるから。
ウコギ科タラノキ属の多年草のウドは日本原産 の栽培もされる食用植物。中側が空洞であったり、うつろな事をウトとかウドと呼ぶ地域があり、ウドの茎は空洞に近いのが名の由 来という。しかしながら語源不明説も多い。
別名のゾウジョウジビャクシは江戸時代に芝の増上寺境内に生えていた事による。
雑   記 08年に荒川河川敷の西遊馬横堤の斜面に200mくらいに渡って群生しノリ面を真っ白く埋め尽くしていた光景は忘れられない。目 の前に展開する景色を何故そのまま写せないのか、腕の未熟さとカメラの限界を痛感させられた。
個々の花は小さいが放射状 に多くの花がついて一つの散形花序を作り、それが十数個集まって直径20p以上の複散形花序を作っている。散形花序の散は以前は 糸偏に散と表記したといい、糸編に散はカサの意なので花序の形が良く分かる。一つの散形花序では周囲の花が大きく、大きい花の中で も外側の花弁が大きいのもハナウドの特徴だ。
主軸の花序は実を結ぶが側枝の花序は雄性で結実しない

12年5月15日作成

観察ノート

ハナウドの雄しべ ハナウドの雌しべ
黒い葯を立てた若い雄性期の花 ピンク色を帯びてV字に伸びた雌しべ
ハナウド芽生え ハナウド果実
ハナウドの芽生え 11年2月10日 ハナウドの果実 11年6月7日