<クマツヅラ(熊葛)>

クマツヅラ科クマツヅラ属

学名(属名+種小名)Verbena officinalis

属名のVerbenaはある種の9神聖な宗教上の儀式や薬に用いたゲッケイジュなど枝と葉に対するラテン名
種小名のofficinalisは薬用の とか薬効のあるの意
クマツヅラ 熊葛
撮影:左は2013年10月7日田島ケ原サクラソウ自生地、右は2009年5月27日桜草公園にて
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対生し長さ3〜10p、不規則に深く裂ける 根・茎 茎は短毛が多く、切り口は四画形
花径約4o、長い穂を下から咲上る 果 実 萼に包まれ熟せば4個の分果になる
高さ 30〜80p 花 期 5月〜10月
生育地 道端や荒れ地 分 布 本州、四国、九州、沖縄
別 名 馬鞭草(漢名) 花言葉 心を奪われる
渡 来和名抄にも登場する在来種 近似種 ヤナギハナガサ、アレチハナガサ

和   名 クマツヅラ(久末都々良)の名は900年代に書かれた「和名抄」に登場し、漢方では馬鞭草(ばべんそう)と呼ばれ止血、消炎作用があるという。 クマツヅラのラテン名のバーベナ(Verbena)は 「祭壇を飾る花」 の意味で、古代ローマでは聖なる草とされた。ヨーロッパではハーブとして利用され、 解毒、婦人病、皮膚病など広く薬草としても用いられて、キリスト教の伝説では十字架にかけられたキリストの出血を止めた草とされる。
クマツヅラの名の由来はよく分かっていないが、一説には花の後、米粒状の実が穂状に付くので 「米ツヅラ」 がなまってクマツヅラになったとか、また 花穂が長く伸びるため、ウマウツツヅラ(馬打葛)の転」(花と樹の事典)とも言われる。
雑   記 クマツヅラは道端などに群がって繁殖し、小さな花が盛りを迎えることなく次々と咲き継いでいくので、遠目にはきれいとは言えずあまり好きではなか った。今年はその花が観察路に登場しよく見ると小さな薄いピンクの花はグラデーションしてナカナカ可愛いかった。
繁殖力の強さから外来種と思 っていたが、平安時代から日本にあってヨ−ロッパ、アジアにも広く分布するという。
「和名(わみょうるいじゅしょう)類聚抄」「和名抄」ともいう。平安時代の分類体漢和対照辞書。10巻または20巻。源順(みなもとのしたごう)撰(せん)。 承平(しょうへい)年間(931〜938)ごろの成立。

2013年10月26日作成

クマツヅラ花 クマツヅラの花穂
下の裂片だけがかなり大きいのは特殊な現象でしょうか 花のついた部分だけ見ると花穂は短く見えますが・・・