<ニガカシュウ(苦荷首烏)>

ヤマノイモ科ヤマノイモ属

学名(属名+種小名)Dioscorea bulbifera

属名のDioscoreaは1世紀のギリシャの自然科学者A.d.Dioscoridesに捧げられた名。種小名のbulbiferaは珠芽を作るとか 鱗茎のあるの意
ニガカシュウ 苦荷首烏
撮影:左は2014年7月27日さいたま市の荒川河川敷 右は2014年9月23日田島ケ原サクラソウ自生地にて
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互生し長さ幅とも5〜13pの円形で先が尖る 根・茎 大型の扁球形の塊根にひげ根をつける
雌雄異株。花序は下垂し花被片は白緑色 果 実 雌株は少なく刮ハは殆ど見られないという
高さ 他物に絡みついて伸びる 花 期 8月〜9月
生育地 暖地の山野に生える 分 布 関東以西〜沖縄
別 名 トコロ 花言葉 押し出しのいい(大きな葉は印象的)
渡 来在来種近似種 カシュウイモ(栽培種)

和   名 タデ科のツルドクダミの別名が何首烏(かしゅう)。その何首烏に地下の塊茎や葉が似て、塊根も珠芽も苦いので苦荷首烏(ニガカシュウ) とされたという。
何首烏は漢方の生薬名でもあり、名の由来については荷公という王が服用したところ頭の白髪が烏の羽のように黒くなっ たという説や何首烏という人の祖父が見つけた根を粉にして飲んで親子三代が長生きしたという説もある。
雑   記 ヤマノイモ属の蔓性の多年草で葉は互生し、円状心臓形。葉腋に珠芽をつける。 葉柄の基部と葉との付け根にも縮れたひれがある。花は白緑色で紫色を帯びるという。花序は皆垂れ下がる。
雌雄異株で雌株は極端に 少ない上に両者が近所にある事は少ないので刮ハを見る事はめったにないという。
田島ケ原サクラソウ自生地の一部のフェンスには盛大に 絡まっているが、今まで花は見た事がない。葉柄のひれと珠芽で同定したが、花も是非観察したい。

2014年11月16日作成

ニガカシュウ雄花序 ニガカシュウ黄葉
長い雄花序に白い無柄の花をびっしり 2014年7月27日 黄葉するニガカシュウ 2014年11月7日