<ノカラマツ(野唐松)>

キンポウゲ科カラマツソウ属

学名(属名+種小名)Thalictrum simplex L.var.brevipes

属名はDioscoridesがつけたこの属の植物に対する名thalikutronより。種小名のsimplexは「無分岐の」意味で茎が殆ど枝分かれしない事 から。
変種名は短い柄の意
ノカラマツ 野唐松
撮影:07年6月13日 田島ヶ原サクラソウ自生地
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茎葉は多数。1〜2回3出複葉、小葉は楔型根・茎細長い地下枝で繁殖。茎は分枝せず
花弁は無く萼は早落性。葯は淡黄色 果 実痩果は4ミリほどの紡錘形
高さ60〜120p花 期6月〜9月
生育地日当りのよい草地に生える多年草分 布本州〜九州に点在
別 名黄カラマツ花言葉特異な性格の(雌しべと雄しべのみ)
渡 来
近似種カラマツソウ、アキカラマツ

和   名 花弁の無い多くの雄しべと雌しべだけの花がカラマツの葉を思わせ、林中や高原に生えるカラマツソウに対して平地の野原 などに咲くのが名の由来。
2012年の環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)から 絶滅危惧U類(VU)にランクアップされたが、荒川河川 敷では普通に見られるので何となく違和感がある。
雑   記カラマツソウやアキカラマツとのはっきりした違いは楔形の細長い小葉。田島ヶ原サクラソウ自生地 では2月中旬頃から芽生えが見られ、4月下旬には特徴的な葉をつけた ノカラマツが多く見られる。でもノカラマツの一番きれいなのは芽生えの時期だ。よく見ると紅い小さな葉はバラの花のような 形で造形の妙を感じさせられる。、
なぜかノカラマツが載っていない図鑑が多く、花の特徴だけではアキカラマツとまったく同じで間違えやすい。鋭い稜がノカラマツ の特徴としている図鑑もあるが、あまり顕著ではない。
花にはコアオハナムグリ(小青花潜)などの甲虫も多く来ているが、 花の形からしても蜜は多くはなさそうで、訪花昆虫の目的は花粉のようだ。荒川河川敷の群生地には両脚に花粉団子をつけたミツバチ達 が多く飛び交っている。

08年6月12日改訂・2014年7月22日再改定

ノカラマツの若い花 ノカラマツの花
若い花で萼が4枚残っているのがハッキリ分かります
08年6月11日
通常花は多数の雄しべと4本の雌しべだけです
08年6月11日

観察ノートノカラマツの芽生えから実をつけるまで(2014年)

2月21日のノカラマツ 3月12日のノカラマツ
ノカラマツの芽生えは紅いバラのように美しい 2014年2月21日 次第に赤色は色あせ、緑色になっていきます 2014年3月12日
3月25日のノカラマツ 5月26日のノカラマツ
群生の中から集約されて茎が高く伸び始めます  2014年3月25日 花穂を付けて蕾を持ち始めました 2014年5月26日
ノカラマツにミツバチ ノカラマツにミツバチ
花粉を集めにミツバチ達が忙しく飛び回っていて、よく見ると全員が脚に花粉団子を付けていました。2014年7月2日 荒川河川敷にて