<オオニシキソウ(大錦草・大二色草)>

トウダイグサ科トウダイグサ属

学名(属名+種小名)Euphorbia maculata(Chamaesyce nutans)

属名のEuphorbiaは乳液を初めて薬に使ったローマ時代の侍医Euphorbusの名に因む。種小名のmaculataは斑点のある、まだらの意。
オオニシキソウ 大錦草
撮影:左は2012年9月22日田島ケ原サクラソウ自生地 右は2013年8月28日土屋の荒川堤防にて
※上の写真はクリックすると大きくなります
葉は対生し、長楕円形で白い長毛が散生 根・茎 茎は淡紅色を帯び枝分かれして斜めに立つ
葉腋に複数の杯状花序をつける 果 実 刮ハは無毛で中に種子が3個入る
高さ 20〜50p 花 期 6月〜10月
生育地 道端や草地や堤防に群生する 分 布 本(中部以南)とあるが関東にも
別 名 花言葉 数は力(堤防などに一面に群生する)
渡 来 北米原産で1904年に採集され翌年発表 近似種 コニシキソウ、ニシキソウ

和   名 今は少なくなっている日本在来種のニシキソウを茎の赤色と葉の緑を錦に譬えて錦草と言った。錦草の名前は江戸時代には公知になっていた(山渓 野草の名前)とあるが、もともとは「二色草」の意味のニシキソウだったのが錦草と誤記されたまま定着したともあり、この説が説得力がある。
明治時代 中期にコニシキソウ、後期にオオニシキソウともに北米原産の両種が渡来して大きさの違いで名がつけられたようだ。
雑   記 オオニシキソウは、トウダイグサ科トウダイグサ属(Euphorbia)の植物の一種。以前は近縁種と共にニシキソウ属(Chamaesyce)に分類されることも あったが、最近のDNA配列研究によってトウダイグサ属に移された。(ウィキペディア)
トウダイグサ属は杯状花序というサカズキ状の苞葉の中に 雌しべと雄しべが不規則に入っている。それぞれが一つの花で、雌しべが雌花で1花、雄しべが雄花で複数花入っている。雌性先熟で雌花が受粉した後に 雄性期になり腺体や付属体が大きくなるという。
葉腋に複数の杯状花序をつけ、オオニシキソウの白い花びらのように見えるのは腺体の付属体で、 内側にある鶯色が蜜を分泌する腺体。
ニシキソウの仲間は有毒植物といわれるが台湾では下痢止めとして使われていたという。

2013年9月7日作成

オオニシキソウの花 オオニシキソウの雌しべ
白い花弁状の付属体の内側の鶯色が腺体 2010年9月14日 雌しべの柱頭は3個、さらに先が2裂する 2009年11月29日