<サクラソウ(桜草)>

サクラソウ科サクラソウ属

学名(属名+種小名)Primura sieboldii

属名はラテン語のprimus(最初)が語源で、花が他に先駆けて咲くからという。
種小名はシーボルト氏の 意で命名者のE.Morrenが敬意を評して献名したもの
サクラソウ 桜草
撮影:07年4月5日 田島ヶ原さくら草自生地
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総て根生葉で長い柄があり鈍い鋸歯がある根・茎地下茎は短く花茎は毛が多い
細長い筒部の先端が5裂して平らに広がる 果 実球形の刮ハ
高さ15〜40p花 期3月〜4月
生育地 高地から河畔まで広く湿地に生える 分 布北海道南部〜九州に分布
別 名ニホンサクラソウ花言葉若い時代の苦悩・悲しみ
渡 来
近似種 クリンソウ、カッコソウ、レブンコザクラ

和   名裂片の先端にくぼみがあるのが桜の花弁と共通で、花の形も山桜に似る事が名の由来と云う。
しかしサクラソウは下部が長い筒状の合弁花で先端が5裂して平開しているに過ぎず、花弁が1枚1枚散る離弁花の桜とは構造が根本 的に異なる。また雄しべもサクラソウが5本に対して桜は多数。
雑   記サクラソウだけでなくプリムラ属の花は二型柱花と呼ばれ,花の中心(目)からピンの頭の様な柱頭 が見えるのが長花柱花(ピンの目)、葯が見えるのは 短花柱花(スラムの目)と云われる。正常な受粉はこ の異柱花間で行われるのを進化論で有名なダーウィンが証明している。
しかしながら田島ヶ原には訪花昆虫がほとんどおらず 根による繁殖(クローン)が主で、永続的な繁殖が懸念されている。花は裂片の数、色、形等変異が多いのが特徴で、よく見ると面白い。
田島ヶ原サクラソウ自生地の二十四節気サクラソウとはサクラソウの花を参照下さい。
環境省レッドリスト 準絶滅危惧(NT)

07年6月12日作成・12年9月1日改訂

観察ノート

10裂の花 白花
10裂片のサクラソウ 10年4月3日 白花は開花が遅い。右下の円内は4裂 12年4月25日