<トモエソウ(巴(鞆絵)草)>

オトギリソウ科オトギリソウ属

学名(属名+種小名)Hypericum ascyron

属名のHypericumは古代ギリシャ名hypericonに因む名、ギリシャ語のhypo(下に)+ erice(草むら)が語源とも言われる
種小名のascyronはギリシャ名の意
トモエソウ 巴草
撮影:07年6月25日 田島ヶ原サクラソウ自生地にて
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十字に対生し無柄。長卵形質が薄い 根・茎 茎は直立し、4稜がある
花冠は径約5pと大きく花弁が巴状につく 果 実 刮ハは卵形で上向く。種子は細かく多数
高さ 50〜130p 花 期 7月〜8月
生育地 日当りのよい湿地に生える越年草 分 布 北海道から九州に分布
別 名 草未央 花言葉 人気のある(大きな花を毎日咲き継ぐ)
渡 来
近似種オトギリソウ、ビヨウヤナギ、キンシバイ

和   名 巴(鞆絵)は弓を射るときに弦にあたらないように手首につけた古代武具の鞆(とも)を渦巻状に図案化したものといわれる。巴 草は花弁がよじれ巴状に回転しているように見える事から。
別名の草未央(くさびよう)は中国産の半常緑低木の未央柳に花が似 る事から。
尚、漢名の連翹は花弁を鳥の羽に見立てたものと言われるが、日本では学名Forsythia suspensa別名レンギョウウツギ の和名レンギョウに誤用されたといわれる。
雑   記 田島ヶ原サクラソウ自生地に生育している。花も草丈も大きく、何よりビヨウヤナギに似て雄しべが多く長いのでオトギリソウ属 と分かる。この属の花は一日花なので午後には萎み始めてしまう。 蕾はたくさんつけて次々と咲き継いでいくので午前中に大輪のきれいな花が見られる。
埼玉レッドデータブック2011で準絶 滅危惧(NT)から絶滅危惧U類(VU)にランクアップされた。「山地ではシカの食害により、低地では園芸採取圧があり、減少傾向にある」 というのは何とも情けない現実だ。

07年7月2日作成・12年6月22日改訂

観察ノート

トモエソウしべ トモエソウ070613
柱頭は5裂し、多数の雄しべは5群に収れんする 07年6月13日には大輪の花を咲かせていました
トモエソウ080611 トモエソウ080616
08年6月11日にはまだ蕾も見られず成長中です 08年6月16日には蕾をつけていましたが花はまだでした