<ヤエムグラ(八重葎)>

アカネ科ヤエムグラ属

学名(属名+種小名)Galium spurium L.var.echinospermon

種小名は偽の意で変種は刺のある種子の意
ヤエムグラ 八重葎
撮影:06年5月10日 桜区新開3丁目の放棄台地
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縁に下向きの刺があり、葉先にも刺がある 根・茎 茎は4角で稜には下向きの刺がある
淡黄緑色で深く4裂。径1.5ミリ 果 実 果実にはかぎ状の刺があり衣服などにつく
高さ 他物に引っ掛かって60〜90pになる 花 期 5月〜6月
生育地 人家近くの藪や荒地によく見られる 分 布 北海道〜沖縄
別 名 勲章草 花言葉 逞しい生命力(何にでも絡み成長する)
渡 来 在来種 近似種クルマバソウ、クルマムグラ、ハナムグラ

和   名 幾重にも重なり合って茂る様子に由来するようです。「ムグラは漢字では牟具良とか六倉、あるいは葎と書かれていますが、もとはモグラから転じた言葉と思われます」(牧野富太郎植物記)とありますがモグラとの関連性は今一つ分かりません。
雑   記 「八重葎しげれる宿のさびしきに人こそみえね秋は来にけり」恵慶法師(拾遺和歌集・小倉百人一首)
のように古歌にはヤエムグラが多く詠まれていますが、このヤエムグラは現在のものではなく、クワ科のカナムグラではないかとの説があります。ヤエムグラが夏には殆ど姿を消す事を思えばうなずけます。
ヤエムグラ属の種は節に多数の葉が輪生しているように見えますが、本来の葉は対生している2枚だけで他は托葉が同じ形をしたものです。枝分かれしている所の葉のみが本来の葉です。
ヤエムグラの芽生えは11月頃ですがこの頃の葉は丸くて先端の刺もなく4枚でとても八重葎とは思えません。それが次第に8枚に増えていき、刺も生えてくるのは面白いと思います。

07年7月11日作成