絶滅危惧種のキタミソウを守る除草計画の下見行

末田須賀堰
10日の読売朝刊に「キタミソウ絶滅から守ろうと」のタイトルで「17日天敵除草参加者募集」のサブタイトルの記事があった。 キタミソウの天敵とも言えるオオオナモミを手で根から抜き取る作業という。
午前9時半から11時半頃までの予定というが同じさいたま市と言っても岩槻区末田の元荒川の永代橋は自宅 からは西の端から東の端、自転車でどの位かかるのか道も定かでないので試しに行ってみた。
永代橋と並行してある末田須賀堰。この堰が上流の田圃の水を貯水する。今オオオナモミが群生している河川 敷は9月までは水底だったという。

目的地の永代橋の下流は河原に出る所も無く、オオオナモミの群生する所など何処にもなかったが、永代橋に平行の末田須賀堰 の上流を展望すると流れの両側の河川敷に植栽したような若緑色の一帯が広がっていた。
新鮮な柔らかな野菜を連想させる若緑色に誘われて河原に下りてみてビックリ。それがオオオナモミの群生だった。川の両側の 河川敷にびっしり群生していた。今迄知っていたオオオナモミとはまったく様子が違っていた。荒地や土手に繁茂するオオオナモミ はもっと大きくて猛々しい。そんなオオオナモミを見慣れた目には、まったく違った植物に見えた。
聞けば9月まで水底だった所が河川敷となって芽生えた若いオオオナモミという。特徴の刺の生えた果苞(ひ っつき虫)は付けていたが背丈も低いし若緑色の葉は形は同じだが軟らかそうで優しい。
オオオナモミ群生左岸 オオオナモミ群生右岸
永代橋上流の左岸河川敷を埋め尽くすオオオナモミ 永代橋上流の右岸河川敷に群生するオオオナモミ
駆除は手で根から抜き取るというので試しに抜いてみた。茎には刺は無く果苞のイガイガにさえ触らなければ痛くも なく、砂地だけに簡単に抜けた。主根はあるがまっすぐでヒゲ根がほとんどだ。これなら抜くのは楽で中腰の作業にはなる がそう難しくない作業と思った。
オオオナモミ オオオナモミの根
オオオナモミ 円内はイガイガのある果苞 湿地でも砂地に近いので楽に抜けました

ミズヒマワリ
右岸河川敷の降り口の荒地には白い球形の花をつけたミズヒマワリがアチコチに見られた。これは1995年に愛知県で発見された 、生長が早く他に害を及ぼす恐れのある駆除すべき特定外来植物だ。
ミズヒマワリはキク科の抽水生の多年草。成長が早く短期間で大きなコロニーを作る生態系を乱す外来種とし て駆除すべきとされている
小さな流れの一番狭い所を探して飛び越えたが、下が水を含んだ柔らかい土でもう少しで足を取られそうになって冷や汗。でも 渡った方のオオオナモミにはオオイヌタデも群生していたが、これも比較的小型だった。

県生態系保護協会岩槻支部長の遊馬(あすま)守男さんは
当日は集合場所の永代橋のたもとの駐車場に黄色い幟旗を立てるので、それを目印に9時30分までに集合して頂きたい
当日保険 の関係で記名はしてもらうが事前の申し込みは不要
雨天の場合は24日に延期
用意するものは特に無いが前日雨だった場合 には長靴があれば尚可で、軍手は用意はするがあれば持参いただければ幸い

との事だった。

往きはちょっと迷ったが大したロスも無く片道1時間半くらいで往復の走行距離は38,9キロだった。ただ大型トラックなどの通 行量が多く排気ガスには参った。帰りついた時には喉はガラガラになっていた。まだまだ排気ガス問題は深刻だ。
平成22年10月15日作成