多摩森林科学園でウスバシロチョウと出会いました

コバノタツナミ
多摩森林科学園に5月11日日曜日に行ってきた。初めてだったのでどう回ったらいいのか分からなかったが、園内案内図を頼りに極力外 側を歩いてみた。
コバノタツナミ白花
山側の斜面にちらほら見られたのはコバノタツナミだった。コバノタツナミはタツナミソウの変種で別名ビロードタツナミともいわれ 毛が多いが、他の違いは姿かたちが小さいだけのようだ。奥に行くにつれ多く見られるようになった。そしてラッキーな事にほとんど戻ってきた所で白花 の株を見つけた。
タツナミソウ類はシソ科の多年草で、花の付き方を寄せる波に見立てて立浪草と名づけたという。

高台から桜林の方を見下ろすと斜面に白っぽい蝶みたいなのがたくさん飛んでいた。ゆったりしたヒラヒラした飛び方で花を求めて飛ん でいる様子でもない。写真を撮ろうとしばらく観察していたが、止まる時は草陰で見えなくなり、近くに来てもすぐに飛んでいってしまう。毛深いような のは分かったが、1回もシャッターを押せなかった。
ウスバシロチョウ
しばらく行くとコゴメウツギに先ほどの蛾のようなものが止まっている。慌ててストップしてカメラを向けた。ここでは吸蜜に夢中で ようやく写真を撮らせてくれた。
ファインダー越しに見る翅の色は半透明のようだった。
コゴメウツギ
コゴメウツギ(小米空木)はバラ科の落葉低木で叢生し高さ1〜2m。円錐状または散房状の花序に直径約5oの小さな白い花をつける。 ヘラ形の花弁は5個、卵円形の萼片も白色なので花弁のように見える。萼筒の内側は黄色。雄しべは10個で内側に曲がる。名はウツギに似た小さいな花を 小米に譬えた。
調べてみるとスジグロシロチョウかと思ったがどうもしっくりこない。多摩森林科学園のブログでやっとアゲハチョウ科のウスバシロ チョウ(ウスバアゲハ)と知った。
特徴としては「アゲハとしては珍しく卵で越冬し、幼虫はムラサキケマンなどの草を食べ、5月頃に成虫になります。繭を作るという のも蝶としては珍しい行動です。以前紹介したミヤマセセリと同様に、1年に1回しか成虫が発生しません」とあった。

小さな白い花が多く見られ、コゴメウツギの他にマルバウツギやカマツカの花が咲いていた。自生したカザグルマの花も初めて見た。 たった一輪だったが樹の近くの草むらの中の薄紫の花は感激だった。
歩道の柵のロープに何やら黒い虫が飛んできた。近寄っても逃げようとしない。よく見ると獲物をくわえていた。ムシヒキアブ科の オオイシアブだった。全身に黒い長毛が生え腹部の毛はオレンジ色でいかにも悪漢タイプだが、ムシヒキアブ科のアブは人を刺すことはなく農作物の害虫 を食べる有益のアブのようだ。
マルバウツギ カマツカ
マルバウツギ カマツカ
マルバウツギ(丸葉空木)はユキノシタ科の落葉低木。別名ツクシウツギ。葉は対生し卵形で縁に浅い鋸歯がある。花序のすぐ下の 葉は無茎。花は円錐花序に白い花を上向きにつける。花序全体に星状毛が密生する。花弁は5個で長さ7〜11oの長楕円形でほぼ平開する。花盤はオレンジ色。
カマツカ(鎌柄)別名ウシコロシはバラ科の落葉小高木。葉は長枝では互生、短枝では輪生状につく。縁には細かくて鋭い鋸歯がある。 花は複散房花序に花径1pの円形の白い花を10〜20個つける。花弁は約5o、雄しべは20、花柱は3で基部は合着する。名の由来は材が丈夫で鎌などの柄に 用いられた事から。
カザグルマ オオイシアブ
カザグルマ オオイシアブ
カザグルマ (風車、学名:Clematis patens C.Morren et Decne.) は、キンポウゲ科センニンソウ属 の落葉性つる性多年草。 茎は褐色で木質化する。葉は長さ3-10 cmの小葉3-5枚からなる羽状複葉、5-6月に短い若枝の先に白色または淡紫色の花を単生する。花びらのように見える 萼は普通8枚で長さは7-8 cm。近縁のテッセン(C. florida)は中国原産で、普通花びらは6枚。ともにクレマチスの園芸品種の交雑に使われる。(ウィキペディア)

平成26年5月17日作成