竣工しても通行止めになっていた桜橋のアプローチ道路の工事が始まりました

桜橋
27日は午前中で止む筈の雨が夜まで降り続いたので、マンスリーレポート27を翌28日に延期した。
6時に家を出て鴻沼川の遊歩道辺りで青空が広がり始め、堤防に上がった頃には陽射しが見えてきた。日中は 時折雲が広がり晴時々曇の一日だった。
鴻沼川の遊歩道は降り積もった桜の花柄が前日の雨を含み走り難いほどだった。新しく掛けられた桜橋は竣工 後もそのまま通行止めになっていたが、ようやくアプローチ道路の拡幅工事が始まった。

荒川河川敷では水田が復活し田植など活気にあふれていました

土屋田んぼ

ゲンゲ田
荒川河川敷では水田が復活し潤いのある景色が展開していた。道場の飛地は一部に水が入っただけで農作業は 始まっていなかったが、昭和田んぼや土屋地区では田起こしや田植をする人などで、活気を帯びた農耕機の音が響いていた。
標準和名はゲンゲ。「花が輪状に並んでつく様子を蓮の花に見立てたもので、上方では蓮華の語感を忌んでゲンゲと呼 び変えたものらしい」(新牧野日本植物図鑑)
土屋地区では一区画だけだったがゲンゲが咲いていた。化学肥料万能からまたゲンゲをすきこむ昔ながらの田 んぼが復活しつつあるとの記事を読んだ記憶があるが、実際に行われているのを見て嬉しかった。
ヒバリ コチドリ
ヒバリ コチドリ
土屋築堤では盛土された中腹の平坦部分を自由に歩いて観察できたが、濡れた草で靴の中までびっしょりにな ってしまった。アカツメクサやスイバ、タンポポ、オニタビラコ、キランソウもあった。
ヒバリやコチドリの姿も見られた。いっとき囀って舞い降りたヒバリを見ているとそこから移動し始めた。ヒ バリは巣から離れた所に下りるというのを思い出して、見失わないようにしたがやはりダメだった。
田んぼ地帯を眺めながら食べたお握りは何とも言えないほどの美味しさだった。

錦乃原桜草園で調査した結果は短花柱花が圧倒的に多く見られました

今日は錦乃原桜草園で長花柱花、短花柱花の割合を調べてみようと予定してきたが、サクラソウは昨日の雨で ほとんど下を向いてしまっていた。それでもなるべく離れた所の67花を見つけて撮ってきた。
結果は意外な事に長花柱花は7、短花柱花が46と圧倒的に短花柱花が多かった。不明が14あったがその内の3〜 4花は柱頭と雄しべらしきが同じ高さの所に見え、等花柱花が疑われた。
サクラソウ サクラソウ サクラソウ
いずれの花も柱頭が奥の方に見え、同じ位置に葯みたいなのが見えます
ちなみに30日に田島ケ原サクラソウ自生地で調査してみた結果は82花中長花柱花が25、短花柱花が31、不明が 26で短花柱花が多かったもののほぼ同じような割合だった。

トウダイグサの褐色に熟した刮ハは立っていました

2月の27レポートで紹介した西遊馬の横堤はセイヨウカラシナの黄色に覆われていた。その手前の自転車道脇 には錦乃原桜草園の周囲には無くなったトウダイグサが群生していた。
いつも苞葉の中にある若緑色の刮ハしか見た事が無かったのでノウルシのように立つのかどうかを見て回ると、 褐色に変色した刮ハが立っていたがいずれも苞葉に包まれない中心の刮ハだった。周囲のものはこれから熟して立つのだろうか。
トウダイグサ ノウルシ
褐色と緑色のトウダイグサの刮ハ イボイボのあるノウルシの刮ハ

コオニタビラコの大株があり、ムシクサ、タネツケバナなどが白い花を付けていました

コオニタビラコ
ムシクサ"/ ノミノツヅリブ
虫こぶを作り易いムシクサ ナデシコ科のノミノツヅリ
島根の堤防近くにキク科のコオニタビラコの大株があった。すぐ脇の水路の両側にも黄色い小さな花を密集さ せて春の七種のホトケノザの面目躍如だった。ちなみに赤紫の唇形花を付けたシソ科のホトケノザは食べられない。
少し水のある休耕田には小さな白い花を付けたゴマノハグサ科のムシクサが群生していた。タネツケバナやケ キツネノボタンの株などもあり、畔にはキュウリグサやノミノツヅリが繁茂していた。

エキサイゼリの小さな花が咲き、サクラソウ自生地ではチョウジソウが咲きました

河川敷にはエキサイゼリが小さな花を開き、チョウジソウも見られるようになった。アゼスゲ、カサスゲも小 穂を立てツボスミレの群生は珍しくなかったがピンクがかった花があったのにはビックリした。
てんとう虫の交尾らしきを見たが、雌が大きいと言ってもあまりに違いすぎて不思議だった。
エキサイゼリ テントウムシ ピンクがかったツボスミレ
エキサイゼリの花 大きさが違いすぎるてんとう虫 ピンクがかったツボスミレ
トダスゲ チョウジソウ サクラソウ
トダスゲの果胞 キョウチクトウ科のチョウジソウ 白花サクラソウ
サクラソウ自生地では特別天然記念物の台座はオギなどに隠されてしまったが、チョウジソウが一部で見られ るようになった。でも近くで見られるのは5月に入ってからだろう。
白花サクラソウは4裂と思われた花は終わったが向かいの株はまだ見られる。トダスゲは果胞が膨らんできて いよいよその特徴をハッキリさせてきた。
多くのサクラソウは埋もれてしまったり、観察路近くの花も萎れかけたのが多いが、まだまだ観賞できる。ム ラサキサギゴケはかなり増えて、きれいに観察路際を彩っている。
平成24年5月2日作成