4年目の堤防上のヒガンバナの花は猛暑の影響で戸惑っています
暑さ暑さも彼岸までとの新語も生まれた今年だが、朝夕は急に涼しくなって今朝も5時半過ぎに走り出した時には
長袖のポロシャツを通して空気がひんやりと冷たかった。
羽根倉橋からさくら草橋までの荒川左岸堤防上に植えらたヒガンバナは、色々な経緯があって両側にきれいに揃
っているのは道場の坂路からさくら草橋間なので、今朝は下流のさくら草橋から堤防に上がった。
猛暑の影響で花はまだほんの少しだったが蕾がきれいに立っていた。4年目の今年は一箇所 から伸びる花茎が10本くらいとだいぶ多くなり、それだけでも存在感があった。
タコノアシの茎が紅く色づき、葉は黄色から一部では紅葉していました
タコノアシではいつも自転車を止める所に自転車の先客があった。さては同じ目的かと姿を探すと、溝に入って
タモアミをふるっていた。
何となく安心して紅・黄葉しかけたタコノアシの写真を撮って、話しかけてみるとドジョウを捕っているのだと
いう。あまり捕れないような答えだったが、真剣な様子に頑張って下さいと声掛けして自転車に跨った。
タコノアシは花の形態などがベンケイソウ科に近く、ベンケイソウ科に入れる説がある(山渓 野に咲く花)。一
方葉が多肉質ではない為にユキノシタ科に分類する説もある(日本の野生植物、新牧野日本植物図鑑)。APG植物分類体系では、独立のタ
コノアシ科(Penthoraceae)とするようだ。
沖縄に自生するシマツユクサと期待しましたが、どうやら幻のようです
シマツユクサもどきの苞葉 | ツユクサの苞葉 |
前回は時間に制約があったが今日は納得いくまで調べようと色の薄いシマツユクサもどきに挑戦した。
シマツユククサは九州南部から沖縄に分布し、近年の温暖化でその他の地区でも見られ始めているようだが、埼
玉ではまだ確認されていないようなのでひょっとしたらと大いに好奇心を駆り立てられた。ツユクサとの違いは花が淡紫色で「総苞は幅狭
く、広げれば狭卵形で、先はしだいに長くとがる」(日本の野生植物)というのだから難しい事ではない。
確かに淡紫色の花が群生し、緩衝地帯には両者が混在し、その先にコバルトブルーの本来のツユクサの群落があ
る。この生え方から見ると単なる色変わりではなさそうだ。
色変わりならもっと混在し白もある筈だし、種の違いではないかと期待して総苞を色々見比べてみたが、
残念ながら図鑑の言うようなハッキリした違いは無く、幻のシマツユクサだったようだ。
ミツバチが来ていたが、ツユクサには蜜腺が無い筈と見ていると両脚に花粉団子を付けていた。
塚本の横堤のツルボの花は終わりに近く刮ハを付けていました
塚本の横堤ではツルボの花が終わりかけ果実に
なっていた。
ユリ科のツルボは葉を春と秋に2回出し春の葉は夏に枯れ、初秋に伸び出した向かい合った葉の間から30pくらい
の花茎を伸ばし花を付ける。
根生葉が見えるツルボの株と花被片6、雄しべ6の花 | 刮ハは長さ5o、熟すと縦に裂けて黒く細長い種子を出す |
同じユリ科のニラは畑の縁などに白い花を群生させている。古事記には加美良(カミラ)、万葉集には久々美良
(ククミラ)の名で登場するというニラも、熟すと3つに裂け6個の黒い種子を出すという刮ハをつけ始めている。
農道の真中の草むらに白い小さな花が見られた。よく見るとミチヤナギだ。葉が柳に似て道に生えるのが名の
由来と言われるが、語呂が「道行き」に似て何となくロマンを感じるタデ科の植物だ。
イボクサ | ミチヤナギ | ヒメジソ |
水湿地ではイボクサやヒメジソの群生が見られ、サクラタデやヤナギタデなどタデ科の植物が多く見られるように
なった。そして河川敷の放棄地ではカナムグラの雄花がたくさんの花穂を立て、雌花の登場を待っている。
平成24年10月6日作成