要注意外来生物 <アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊)>

キク科アザミ属

学名(属名+種小名)Cirsium vulgare

属名のCirsiumはギリシャ語kirsos(静脈腫)より、刺に刺されて腫れたのに効ある薬草の名がアザミに転用された。
種小名のvulgareは普通の とか通常のの意。
アメリカオニアザミ 亜米利加鬼薊
撮影:左は2012年7月19日、右は2015年8月13日いずれもさいまた築堤の盛土堤防にて
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茎葉は羽状に中裂し裂片は3〜6対 根・茎 茎は直立して上部で分枝し、刺のあるハッキリした翼がある
筒状花は長さ3〜3.5pで狭筒部が長いのが特徴 果 実 冠毛は長さ約20o、羽状に分枝する。
高さ 50〜150p 花 期 7月〜9月
生育地 空地や河川敷、堤防など 分 布 北海道〜四国の港湾に多い
別 名 セイヨウオニアザミ 花言葉 ガキ大将的な(大きくてトゲが多い)
渡 来1960年代に北海道で初めて発見された 近似種 セイヨウトゲアザミ

和   名 ヨーロッパ原産だが、1960年代にアメリカから輸入された穀物に混じって日本に渡来したのでこの名がある。但し原産地がヨーロッパなので セイヨウオニアザミの別名もある。
アザミの語源は@八重山語で刺をアザと呼ぶことから、刺の多い木の意のアザギがアザミに転訛した。 A刺の多い事を「アザム」意から。B花に紫と白がアザミ(交)たる意味から。その他諸説がある(花と樹の事典)。
漢字の薊は草冠 +魚+刀からなる字で、魚はトゲトゲした骨がある事を表わしている。つまり薊はトゲトゲした骨があって刀のように刺す草を表わして いる。(語源由来辞典)
雑   記 アメリカオニアザミをGoogleで検索すると1ページ目にノミネートされているのは駆除に関するお知らせばかりだ。要注意外来生物といえども これだけ駆除関係の記事が多い種は見た事が無い。それだけ繁殖力が旺盛で、刺が鋭く駆除するのが困難なのだろう。
荒川土手では2006年のさいたま築堤工事開始以来急激に増えてきた。この工事は下流の荒川区や江戸川区、墨田区を洪水にさせないための工事だ。 言い替えるとさいたま市民を直接水害から守るための工事ではない。 その為に眺望を遮られ、四季の花を奪われ、要注意外来生物が繁茂する堤防になっている。四季を感じられるさいたま市の荒川堤防を早く取り戻そう。

2015年8月15日作成

観察ノート

アメリカオニアザミとツマグロ 茎のヒレにも鋭い刺
花は次々と咲き継ぎ、蕾からすべての世代が見られる 茎にある大きなヒレにも鋭い刺がいっぱい