<アリタソウ(有田草)>

アカザ科アカザ(アリタソウ)属

学名(属名+種小名)Chenopodium ambrosioides var.ambrosioides(Ambrina ambrosioides)

属名のChenopodiumはchen(鵞鳥)+podion(小さい足)でアカザの葉形を例えた。種小名のambrosioidesはブタクサ 属に似たの意
コケオトギリ 苔弟切
撮影:左は10年8月25日、右は10年8月27日同じさいたま市西区昭和の盛土堤防にて
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不揃いの鋸歯、下面に黄色い腺点が多い 根・茎 茎には稜条がありよく枝を分けて葉を密生
緑色の花が固まって付き、大小がある 果 実 胞果は偏球形、種子は黒色で径0.6mm
高さ 30〜80p 花 期 7月〜11月
生育地 荒地や道路際に普通 分 布 本州〜九州
別 名 花言葉 少し変わった(花らしくない花)
渡 来 メキシコ原産で寛文年間(1661〜73)に渡来 近似種ケアリタソウ

和   名 有田草はむかし駆虫剤として佐賀県有田に栽培された事によるという。
「古い時代に日本に渡ってきたアリタソウは茎、 葉にほとんど毛がないが、現在では同じ種のケアリタソウの方が広がっている」(新牧野日本植物図鑑)とあり、「縮毛や腺毛の多 いものをケアリタソウvar.pubescensと呼ぶこともあるが、変異は連続的である」(日本の帰化植物)とあり、単純に毛があるかな いかだけで同種と考えてよさそうだ。
尚、「葉質が異なり、多細胞の毛があって強い匂いがある事や胚は不完全な輪状となる事 などから独立したアリタソウ属とされた」(世界文化生物大図鑑)とアカザ属と別属とする説もあるようだ
雑   記 正体が分かれば荒地などに普通なアリタソウ(ケアリタソウ)だったが、枝先に緑色の花穂を円錐状に多数つけるまでいかない 若い個体で、葉腋の白い葯を花弁と見間違えたのが混乱した大きな 原因だった。白い5弁花で探してもないのは当たり前で本当の花は小さな緑色で大きいのが両性花、小さいのは雌性花という。
同定した日本の帰化植物がアリタソウ表記だったが、ケアリタソウ表記の図鑑が多かった事も色々迷わされた。
どの図鑑にも 独特の匂いがあるとあるが匂いにはどうも弱くいまだ未体験だ。

10年8月30日作成

観察ノート

アリタソウ花
白いのは雄しべの葯、付け根部分の緑色が花