<チョウジタデ(丁字蓼)>

アカバナ科チョウジタデ属

学名(属名+種小名)Ludwigia epilobioides(Ludwigia prostrata)

属名は18世紀ドイツ・ライプチヒの植物学者の名前にちなむ。prostrataは平伏の意
チョウジタデ 丁字蓼
撮影:左は05年8月18日、右の花は8月03日 いずれもさいたま市桜区道場4丁目休耕田
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互生し披針形で軟らかく長さ5〜10pで全縁 根・茎 茎は上部で枝分かれし、稜線があり紅紫色
葉腋に1個づつ黄色の1p弱の花をつける 果 実 円柱形の刮ハをつけ、熟すと多数の種子
高さ 約40〜60p 花 期 8月〜10月
生育地 田んぼや湿った所 分 布 アジアに広く分布
別 名 タゴボウ(田牛蒡) 花言葉 温厚な性格(葉が柔らかく、草全体が優しい)
渡 来稲の伝来と共に渡来した史前帰化植物近似種 ヒレタゴボウ

和   名 丁子蓼は草姿が蓼の仲間に、花がチョウジに似ているからといわれる。
チョウジ(丁子・丁字)英名cloveはフトモモ科の常緑高木でスパイスの丁香(丁子・クローブともいう)をとるために熱帯各地に栽培される。花は紅色の萼頭の先に4枚の白い花弁が開く。その形が釘状なので同音の丁の字をあて丁子、丁香と名付けられ、また英名のcloveもフランス語のクルー(釘)に由来する「平凡社 世界大百科事典」
でも単純に花を横から見た形が丁の字に似ているので丁字蓼でいいような気もするが。
雑   記 初めてこの水田雑草を見たのは05年の8月3日真夏の暑い盛りだった。田んぼに咲く花が午前中だけしか開花しないのが多い事に気 づいた矢先だったが、室内で落ち着いて撮ろうと一茎持ってきたら、2〜3分で萎れてしまったのにはビックリした。
花柄は無いが、赤い太い柄があるように見える。でもこれは細長い子房で後には2p位の棒状の果実になる。 また花弁は4枚とされるが、案外5枚も多く、12年には下記の 写真の雄しべが8本で八重の花も見られた。
早くから茎は赤色になるが、秋も深まると葉も紅葉し 、稲などが 刈られた後の田んぼでは花の時期より存在感がある。

06年11月20日作成・12年9月5日改訂

八重のチョウジタデ 紅葉したチョウジタデ
普通は4本の雄しべが8本で花弁も8枚のよう 12年9月3日 秋にはよく紅葉が見られます 2010年10月15日