<コニシキソウ(小錦草・小二色草)>

トウダイグサ科トウダイグサ属

学名(属名+種小名)Euphorbia supina(Chamaesyce maculata)

属名のEuphorbiaは乳液を初めて薬に使ったローマ時代の侍医Euphorbusの名に因む。種小名のsupinaは広がったの意。
コニシキソウ 小錦草
撮影:左は2013年9月7日田島ケ原サクラソウ自生地 右は2010年8月13日昭和水田にて
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暗紫色の斑があり上半分に細かい鋸歯 根・茎 茎は赤みを帯び地を這うが根は出ない
葉腋に汚れたような赤色の花序をつける 果 実 刮ハは卵球形で表面に短い毛がある
高さ 茎は立ち上がらず地上を這う 花 期 6月〜9月
生育地 アスファルトの隙間など踏み付けの多い所 分 布 日本各地に帰化
別 名 花言葉 ピンチがチャンス(踏みつけの多い所に生育)
渡 来 北米原産で1887(明治20)年頃に渡来 近似種 オオニシキソウ、ニシキソウ

和   名 今は少なくなっている日本在来種のニシキソウを茎の赤色と葉の緑を錦に譬えて錦草と言った。錦草の名前は江戸時代には公知になっていた(山渓 野草の名前)とあるが、もともとは「二色草」の意味のニシキソウだったのが錦草と誤記されたまま定着したともあり、この説が説得力がある。
ただコニシキソウに限って言えば地べたに張り付いている見てくれの悪さは気にせず太陽を満喫している心の錦がありそうだ。
雑   記 コニシキソウは、トウダイグサ科トウダイグサ属(Euphorbia)の植物の一種。以前は近縁種と共にニシキソウ属(Chamaesyce)に分類されることも あったが、DNA配列研究によってトウダイグサ属に移された。(ウィキペディア)
トウダイグサ属は杯状花序というサカズキ状の苞葉の中に 雌しべと雄しべが不規則に入っている。コニシキソウは雌しべ1と雄しべ1でそれぞれが花だ。
高さが無くとも太陽を満喫するには他の植物が生育でき ない踏みつけの多い所は最適、花粉の媒介は蝶や蜂ではなくて、蟻がしてくれるので目立つ花も多くの蜜も不要という。実に合理的だ。
コニシキソウ の茎は切ると白い乳液が出るがこれはトウダイグサ属の特徴。

2013年9月11日作成

コニシキソウ コニシキソウの刮ハ
茎は多く枝分かれして種小名の如く広がり、根は張らない 刮ハにも茎にも白い毛がある