<マツカサススキ(松毬薄)>

カヤツリグサ科ホタルイ属

学名(属名+種小名)Scirpus mitsukurianus

属名のScirpusはイグサまたはそれに似た植物のラテン名を転用したもの。
種小名のmitsukurianusは明治初期の 動物学者箕作佳吉の事で命名者の牧野富太郎の献名。
マツカサススキ 松毬薄
撮影:左は06年8月27日さいたま市西区、右は12年8月7日さいたま市桜区のいずれも休耕田
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硬くて長い葉身で、茎葉の葉鞘は茎を包む 根・茎 茎は鈍い3稜形で節がある
鱗片に抱かれた花は両性。針状花被片は6個 果 実 淡褐色で長さ1mm、長い糸状の花被が付く
高さ 1〜1.5m 花 期 8月〜10月
生育地 日当たりのよい湿地に生える多年草 分 布 本州〜九州
別 名
花言葉 文武両道(大きくて群生する)
渡 来在来種近似種 コマツカサススキ

和   名 長さ5oくらいの楕円形の小穂が10〜20個集まって球状の頭花を作るのを松毬(かさ)に見立てた。
小穂は狭卵形の長さ3oの 鱗片が多数らせん状に並び、鱗片は1個づつ小花を抱いているという。
雑   記 2006年に西区の休耕田で群生しているのを始めてみた時には 松毬に譬えられた頭花の大きさとその多さ、そして群生している様は田んぼ地帯では異様に見えた。名が分かってようやく少し納 得した。
種小名が何故動物学者の箕作佳吉に献名されたのか不思議に思ったが、どうやら牧野富太郎と確執のあった矢田部良吉と 箕作佳吉も対立関係にあったようだ。箕作は後に東京帝大の学長。
2011年埼玉県RDBの見直しで新しく準絶滅危惧(NT)に指定される。

12年8月16日作成

観察ノート

マツカサススキにクモ マツカサススキの群生
何かおかしいとアップしたらクモがいるようです 2006年8月27日初めて出会った群生です