<ムシクサ(虫草)>

ゴマノハグサ科(APG分類ではオオバコ科)クワガタソウ属

学名(属名+種小名)Veronica peregrina

属名のVeronica磔場に向うキリストにハンカチを差し出したという聖女ヴェロニカの名
種小名のperegrina は珍しいとか外来の意
ムシクサ 虫草
撮影:10年5月2日 比企郡川島町の荒川河川敷
※上の写真はクリックすると大きくなります
やや厚く無柄、下部で対生、上部で互生 根・茎 茎は基部で分枝して群がる
花径約3mmの合弁花。雄しべ2、雌しべ1 果 実 ハート形だがゾウムシの虫えいになり易い
高さ 5〜20pの一年草 花 期 4月〜5月
生育地 水田や河原などの湿地 分 布 本州、四国、九州
別 名 花言葉 寛容な(ゾウムシの虫えいとなる)
渡 来 史前帰化植物 近似種カワヂシャ

和   名 虫草はゾウムシの幼虫がしばしば果実に寄生して虫えい(虫こぶ)を作るのが名の由来。正常に発育した果実はハート形 だが球形に膨らんでしまう。
ゾウムシ(象虫):甲虫目ゾウムシ科の昆虫の総称。体長2センチほどで外皮は非常に硬く、 吻(ふん)が長く伸びて象の鼻を思わせる。全動物のうち種類がもっとも多い科で、世界中で約6万種、日本から600種が知られて いる。長吻類の幼虫は種子や花などの植物組織の中を食害する。
虫えい(虫こぶ):昆虫が葉や茎や 果実に産卵、寄生したため植物体組織が異常肥大成長してできるこぶ。
雑   記 5月2日荒川左岸河川敷を大芦橋まで走り、帰路は右岸を帰ってきた。途中、比企郡川島町の荒川河川敷ではノヂシャを初め て見つけた休耕地は模型飛行機グループが乗用車を並べていた。ツノミナズナの群生地の隣の空き地で何か珍しい草は?と探し たのが一株だけあったムシクサだった。初見参で色々撮ってきたが久し振りに同定するのに時間がかかった。
帰り際、上江 橋の河川敷の工事地にノヂシャが咲いていた。模型ヒコーキが畑中に進出し畑の草がより人間に近い所にあったのが何となく奇 妙だった。

10年6月14日作成  2023年5月24日改訂

観察ノート

ムシクサの花 ムシクサ
基部では合着している合弁花、証拠に花はポトリと落ちる 雄しべ2、雌しべ1はゴマノハグサ科、シソ科、アカバナ科の各一部