初夏のイーハトーブ花紀行 その1
釜淵の滝遊歩道で出会った花々 5月13日
5月13日から宮沢賢治の
イーハトーブ・岩手県を訪ねました。折悪しく天気の下り坂にあたり、雨模様の上、3月中旬並みの寒さでした。でも関東地方とは1ヶ月
くらいの季節の遅れがあり路傍ではスミレが歓迎、山々には桜も咲いて、八重桜、山吹が満開。ようやく芽吹き始めた木々の緑が雨に濡れとても
柔らかく新鮮でした。
釜淵の滝 釜淵という名は深く大きな
滝壷の形、あるいは岩盤が釜を伏せたような形をしていることからと言われています。台川の清らかな流れがタマスダレのように
流れ落ちる様は美しく、賢治も作品「台川」に「釜淵だら俺ぁ前になんぼがへりも見だ。それでも今日も来た。」と記しています。
釜淵の滝案内板より
第一日目の宿泊地
花巻は賢治の生誕の地。今年3月2日に賢治の作品に描かれている主な場所6ヶ所が「イーハトーブの風景地」として国の名勝に指定されました。
その内の一箇所にここ花巻温泉の釜淵の滝が含まれています。
錨草(イカリソウ) 名前は姿かたちが
舟の錨に似ている事から。左右に突き出ているのは蜜を貯める距で約1.5〜2cm。花の色は普通は淡紫色が多い
大立壷菫(オオタチツボスミレ)の群生
稚児百合(チゴユリ)
山地や明るい林内に生える多年草。高さ15〜30cm
木苺(キイチゴ)
径3cmくらいの花を常に下向きにつける。
沢繁縷(サワハコベ) 5枚の花弁が半分位まで
切れ込むのが特徴
釜淵の滝方面の表示に沿って遊歩道を下って
行くと左右には立壷菫をはじめ白花の錨草、稚児百合、木苺の花などが見られ、滝壷近くには大立壷菫が群生していました。滝を右手に少し登った辺りには沢繁縷、
日本海側の山地に多く自生するという距の長い
長嘴菫(ナガハシスミレ)がありました。
※イーハトーブ 人と自然が平等な世界こそ
理想郷として、宮沢賢治が描いたドリームランド・岩手県