夜咲く花を見ようと一念発起

このところ夜に花開いて朝には萎んでしまう花を見ていないので、この朝は一念発起して5時30分に家を出た。荒川土手のメマツヨイグサとその先の新しい自転車道のカラスウリが目的だった。
途中新開の野球グランドの斜面に、閉じる寸前のカラスウリがあったがこれは余禄。道場5丁目の田圃の真ん中の農道を走り抜け、鴨川堤桜通り公園の堤防上に出ると道場4丁目の水田地帯の公有地がきれいに除草されていた。
プラザウェストを正面に 鴨川堤桜公園通りより
左は正面にプラザウェストを望む鴨川桜公園通りの堤防上からの写真。真ん中の農道までも私有地の田圃に面した部分の除草がされていないのがなんともお役所的です。右はもう少し荒川寄りからの写真です。手前の緑色の部分は水田でその先の黄土色の広い所には今年ニガナが群生しました。

公有地の除草が済んだ道場4丁目の水田はパッチワークさながら

高い所から見ると水田として稲が植えられている所と公有地になって台形状に土盛りされている所、そのまま何も耕作されていない所がパッチワークのような模様を作っている。そして、何も耕作されていない所でも私有地は除草されないのでその区別が分かるのは面白い。でもそれは2〜3箇所に過ぎない。
イヌゴマの群生する13号地 小蒲の群生地
左は13と書いた小さな表示が立っていますが、これは公有地の表示。北側の角から始まり、道場5丁目の公有地まで連番です。この13号の台地の斜面にイヌゴマが群生していました。右はコガマやサンカクイが群生していた所ですが、写真奥のオオケタデの群生は刈ってないので少ない面積ですが私有地なのでしょう。

人里の植物は刈られる事を予想して種を早くつけるといわれるが

2年前の7月31日には満開のホソバオグルマが刈られてしまい、初めての経験だったので非常に残念だった。でも公有地の除草は毎年定期的に行なわれる事で人里の植物にはある意味で必要な事だし仕方がない事だ。 今年は8月1日、2日の両日水田状になっていたコガマ、サンカクイ、フトイの群生地とホソバオグルマの群生地にも長靴で入り間近で観察し、写しもしたのでショックはさほどでもなかった。
でも、コガマなどの群生地は私有地の休耕田と思い、今後も穂綿を飛ばすまで観察できると楽しみにしていたのに総て刈られてしまったのは残念だった。そしてまたホソバオグルマは今日辺りが満開で、黄色の花園を期待していたので正直拍子抜けした。
ホソバオグルマと蝶 細葉小車 セリの花
左は8月1日に撮ったホソバオグルマの蜜を吸うベニシジミですが、真中の翌2日に撮った時にもベニシジミが写っていました。ホソバオグルマと合うのでしょうか。右はセリの花です。今年のNHKの鉄塔用地の群生は他のヨシやオギなどの大きな草におされてだいぶ小さくなりました。
コガマ サンカクイ フトイ
コガマの群生を三条町の放棄地で見つけて喜んでいたらここにもありました。下の太い雌花は次第にこげ茶色に変化していきます。長方形の土地の奥の方に群生していて、中に入りましたが、深くはありませんでした。サンカクイは去年までもたくさんありましたが、茎が丸くて軟らかく背丈が1m以上になるフトイは今年初めての気がします。

たくさんのチュウサギが朝の採餌に飛来

チュウサギ
除草された所にはたくさんのチュウサギが朝の採餌に来ていてのどかな風景をかもしていた。草刈後には草の実や小さな虫が多く、鳥たちの絶好の餌場のようだ。

夜と朝に再挑戦するも戦果は今ひとつ

6時近くのメマツヨイグサは閉じかかっていたし、6時20分頃のカラスウリは一花の例外も無く総て萎んでしまっていた。除草したばかりの道場4丁目の早朝風景を見られたのはラッキーだったが、早起きの目的は達せられず、夜再びカラスウリに挑戦した。でもまったくの闇の中では手持ちのカメラと懐中電灯くらいでは思うような写真は撮れなかった。
悔しくて翌朝再度準備を整えてまだ真っ暗闇の4時15分に現場に着いたが、無情にもカラスウリの花は総て閉じていた。
ちなみにこの日の日の出は4時55分前後だった
カラスウリ メマツヨイグサ
カラスウリの花は近づき過ぎるとハレーションを起こしてしまい、少し離れるとフラッシュが届かず難儀でした。そして真っ暗闇の中でのウシガエルの鳴声はやはり不気味でした。私の腕ではこの範囲を撮るのが精一杯でした。メマツヨイグサは日の出を待って5時過ぎに撮ったものです。
平成19年9月1日作成