堤防内は一面の洪水の世界だった
台風9号が9月6日(木)夜から7日の朝にかけて関東地方を縦断した日の15時頃、風がおさまり晴れ間ものぞいたので荒川に来た。そう変わった事はないだろうと思ったが、ビックリした事に堤防内は一面の洪水の世界だった。
本川からは1500メートルくらい離れているのに、その間のゴルフ場、スポーツグランド、自動車練習場、そして広大な水田地帯すべて水没していた。樹木が水面から出ていたり、漂流物が堤防近くにたまっている以外は広大な湖といっても不思議ではない泥水の世界が広がっていた。
普段は川底に申し訳程度の水しか無い鴨川放水路が氾濫
プラザウェストの横から堤防上に出ると目の前の水田地帯は一面泥水で覆われ、普段は底の方に濁った水が申し訳程度にしかない鴨川放水路があふれていた。荒川の氾濫水なのだろうが一変した景色にただ呆然とするばかりだった。
下方のゴルフ場辺りは未だ濁流が支配し標識が頭だけ出ていた
表示部分だけ出ている高さ3メートル位の標識 | 半分水に漬かった道路脇のプレハブ |
羽根倉橋からは自転車道の迂回路を下った。秋ヶ瀬公園方面への道は閉じられ、入らないように放送もされていたが、迂回路方面は何の注意も表示もなかった。右に曲がって下りが急になる所から先は泥水の世界。道は土色の水中に消え、濁った水がひたひたと押し寄せていた。
双眼鏡でみると一番下のゴルフ場辺りは未だ濁流が渦を巻いて流れていた。3メートルはゆうにあると思われる自転車道の標識が表示部分だけを出していた。
双眼鏡でみると一番下のゴルフ場辺りは未だ濁流が渦を巻いて流れていた。3メートルはゆうにあると思われる自転車道の標識が表示部分だけを出していた。
荒川総合運動公園近辺をはじめ堤防上には見物人が
それ以上は進めず堤防上の自転車道を治水橋方面に向った。途中の坂路を堤防内に向ってみても総て途中から水没していた。様子を見に来ていた人の話では10年位前にも同じような氾濫があったとの事だ。
横提毎に広大な濁った湖はところどころ渦を巻き流れてもいた。荒川総合運動公園は総て水没し、何処に何があった等まったく分からず記憶の曖昧さを実感した。ここは車が入れることもあり16時過ぎの堤防上は見物の人が多く見られた。その先の昭和の水田地帯、健保組合運動場も総て一面の泥水の世界だった。
横提毎に広大な濁った湖はところどころ渦を巻き流れてもいた。荒川総合運動公園は総て水没し、何処に何があった等まったく分からず記憶の曖昧さを実感した。ここは車が入れることもあり16時過ぎの堤防上は見物の人が多く見られた。その先の昭和の水田地帯、健保組合運動場も総て一面の泥水の世界だった。
指扇方面も堤防内は総て氾濫水の世界だった
まったく水没した昭和の水田地帯 | 昭和の水田地帯の3本の水深計(?) | 治水橋の自動車教習所の水没バス |
土屋の水田地帯の茶色の漂流物 | 手前にゴルフ場の防護ネット | 2〜3の高校の野球グランド |
治水橋から先も同じような状態で土屋の水田地帯も西遊馬公園も川越線の手前のゴルフ場、野球グランドも総て土色の水の中。堤防の外側はほとんど普通の景色で運動部の高校生達が元気にランニングなどをしていて一つ堤防を挟んでまったく異なる世界が展開していた。
その先も氾濫しているのか上江橋の先まで荒川堤を辿ってみたが、こちらも同じ状況で大宮国際カントリークラブのコースは総て水没し、コースの案内表示だけが建っていた。何処まで行っても堤防内は同じ土色の水の世界だった。堤防上に自動車を避難させていた清掃事務所の手前で17時半頃になり、引き返した。
その先も氾濫しているのか上江橋の先まで荒川堤を辿ってみたが、こちらも同じ状況で大宮国際カントリークラブのコースは総て水没し、コースの案内表示だけが建っていた。何処まで行っても堤防内は同じ土色の水の世界だった。堤防上に自動車を避難させていた清掃事務所の手前で17時半頃になり、引き返した。
暮れなずむ巨大な泥水湖から羽虫の大群が発生?
遠くの空の墨絵のような富士 | 初秋の静かな湖の夕暮? |
帰路は次第に太陽が沈み、少し夕焼けも見られ穏やかな夕暮れだった。前日の夜は凄まじい強風と濁流の世界だったろう事が想像できない穏やかさで、水没した堤防内の夕景も次第に闇の中に沈んで行った。
しかし荒川総合運動公園の辺りから大量の羽虫が飛び交い始めた。どんどん酷くなり走っていられないほどだった。雨上がりの宵などによく蚊柱が立っているが、巨大な蚊柱の中に迷い込んでしまったように止まってもバツバツ顔は勿論体中にぶつかってきた。
俄かに出現した巨大な泥水湖から発生した大群なのだろうかと、何やら恐ろしい感にも襲われた帰路だった。
しかし荒川総合運動公園の辺りから大量の羽虫が飛び交い始めた。どんどん酷くなり走っていられないほどだった。雨上がりの宵などによく蚊柱が立っているが、巨大な蚊柱の中に迷い込んでしまったように止まってもバツバツ顔は勿論体中にぶつかってきた。
俄かに出現した巨大な泥水湖から発生した大群なのだろうかと、何やら恐ろしい感にも襲われた帰路だった。
平成19年9月11日作成