<アブノメ(虻の目)>

ゴマノハグサ科アブノメ属

学名(属名+種小名)Dopatrium junceum

属名Dopatriumはインドでのこの植物の呼び名。種小名のjunceumはイグサに似たの意
アブノメ 虻の目
撮影:右は09年8月3日、左は09年9月14日いずれもさいたま市桜区の休耕田にて
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対生し肉厚で全縁、先は尖らない。 根・茎 茎は中空で押しつぶすとパチパチ音がする
葉腋に長さ約5oの淡紫色の唇形花を付ける 果 実 球形の刮ハは径約4o
高さ 5〜20p 花 期 8月〜10月
生育地 水田や沼などの湿地 分 布 福島県以西の本州、四国、九州、沖縄
別 名 パチパチグサ 花言葉 いたずら好きの(花は小さいがきれい)
渡 来 在来種 近似種 オオアブノメ

和   名 虻の目で褐色になった果実を虻の目に譬えたという。命名者の発想の豊かさを感じる。
別名のパチパチグサは中空の茎を 押しつぶすとパチパチと音がするからという。
雑   記 09年に初めて休耕田になった桜区の田んぼで偶然の出会いだった。奥の方にはホソバヒメミソハギが群生し、小さいが鮮やかな紅色の 花を付けていた。キカシグサも群生し、アメリカアゼナとアゼナも多かった。
アブノメとオオアブノメは別属で日本に自生するア ブノメ属は1種のみ。オオアブノメ属は日本には奄美大島のカミガモソウと2種のみという。大小の違いがあり花の色も違うが両者には 際立った差異はない。強いてあげるとアブノメの萼の基部には小苞が無く、花は葉腋に単生するのみでなく茎の上部に総状花序を付け る事があり、茎の下部に閉鎖花をつける違いがあるようだ。

12年6月30日作成

観察ノート

アブノメの花 オオアブノメの花と萼
花柱の先は頭状にややふくらみ、完全雄しべは2本 唇形花は上唇が2裂し下唇は3裂し、萼は5裂し小苞はない