撮影:左は05年8月27日桜区道場5丁目、右は02年8月17日戸田市 | |
※上の写真はクリックすると大きくなります | |
※左の写真を拡大するとそれぞれの花の中に曲がった2本の長い花柱(雌しべ)が見えます |
葉 | 対生し柄があり形や大きさに変異多し | 根・茎 | 葉柄の基部の茎に3角形のリン片(合成托葉) |
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花 | 長さ1pで花冠の先は5裂する | 果 実 | 球形で径6o、褐色になり中に2種子 |
高さ | 茎は2〜3メートル伸びる | 花 期 | 6月〜9月 |
生育地 | 日当りのよい路傍や荒地に群生する | 分 布 | 日本全土 |
別 名 | ヤイトバナ、サオトメバナ | 花言葉 | 意外性のある(果実は民間薬になる) |
渡 来 | 在来種 | 近似種 | ハマサオトメカズラ |
和 名 | 名の由来は悪臭があるからによるが、万葉集にもクソカズラ(屎葛)の名で1首だけ詠まれている。
さいかちに這いおおどれる屎葛絶ゆることなく宮仕えせむ
はクソカズラの蔓のように長く宮仕えをしようとの歌意だが、自分を卑下して屎蔓に譬えているのは間違いない。高宮王(たかみやのおおきみ)巻十六3855 別名のヤイトバナは真中が赤い花をお灸 の跡に見立てたものとも、もぐさに火がついている様ともいう。またサオトメバナは花を逆さにした形が早乙女(田植えの娘)がかぶった傘に似る からといわれる。 平凡社の日本の野生植物ではヤイトバナを標準和名としてヘクソカズラを別名としているが、この方がこの植物を正当に 見られるし、古きよき日本語を残す一助にもなりそうだ。 |
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雑 記 | 夏を中心に何処にでも見られる多くの花は遠目にはきれいだ。でも一つひとつの花をよく見ると中心の赤い部分には繊毛が密生し、
怪しげなひも状の2本の花柱も見える。でも繊毛を密生させたのは蟻の侵入を防ぐための自衛の策だったとも言う。 先日自転車道迂回路の フェンスで赤が強く周りの裂片にまで及んでいるのを見つけた。 最初はヘクソカズラではないと思ったほどだったがそれ以後注意していると結構赤が強いのがある。 色がどうしても毒々しく感じるがこれは ヘクソカズラという名前のせいかもしれない。しかしこの悪臭も「ペデロシド」という成分を細胞内に貯え、葉や茎が傷つくと悪臭のメルガプタン というガスを発生させ、虫たちを追い払う手段だったという。でもこの止むにやまれぬ防御策もヘクソカズラヒゲナガアブラムシに簡単に破られて しまったというから世の中ままならない。 |
08年8月22日改訂 23年7月22日白花追加
花冠のほとんどが赤く違う種のよう 08,07,17 | 赤がかなり回りまで円周を広げています |
花を開くと多くの繊毛と長い雌しべ2本と雄しべ5本がある | 葉柄の基部にある三角形のりん片(葉間托葉) |
真ん中も白い花を初めて見ました 22年9月4日 | この茎に付いた花は全て白でした 22年9月4日 |