<ヒメガマ(姫蒲)>

ガマ科ガマ属

学名(属名+種小名)Typha angustifolia

属名のTyphaはギリシャでの古い呼び名typheに由来する。沼(tiphos)から。種小名は細葉の意
ヒメガマ 姫蒲
撮影:07年7月8日 桜区塚本の堤防内湿地にて
上の穂(雄花穂)と下の穂(雌花穂)の間が開いているのが姫蒲の特徴です
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表裏がハッキリせずよじれる 根・茎 地下の太い根茎があり鱗片葉をつける
雌花、雄花とも花被がない 果 実 果実は堅果だが、外目には変化なし
高さ 1.5〜2メートル 花 期 6月〜8月
生育地 池や沼に生える多年草 分 布 北海道〜沖縄
別 名
花言葉 見かけによらない優しさ(穂黄が切り傷に効く)
渡 来 古事記にも登場する在来種 近似種ガマ、コガマ

和   名 古代ではカマ(加末、蒲)と呼ばれていたのが江戸時代からガマになったといわれます。ガマは朝鮮語のカムに続くという。カムとは材料の意でガマの葉を編んでむしろや敷物とする事に関係があろうと牧野博士は述べています。
姫蒲は蒲や小蒲に比べて花穂が細い事が名の由来ですが、雄花穂はしばしば蒲より長い場合があります。
昔は蒲の穂を綿の代用に使った事から、穂綿や蒲団という言葉が生まれ、また竹輪蒲鉾は蒲の穂の形に似ている事から生まれた言葉のようです。
雑   記 雄花穂と雌花穂の間があいて軸が見えるのが姫蒲の特徴です。
雄花穂の花粉は「穂黄」といわれ傷や火傷の薬として古くから用いられてきました。古事記の因幡の白兎はこの穂黄によって火傷を治したようです。
小学校唱歌の「大黒様」の2番の歌詞は「大黒さまは あわれがり 『きれいな水に 身を洗い  がまのほわたに くるまれ』と よくよくおしえて やりました」となっているようですが、これは穂綿ではなく穂黄の事のようです。
もっと詳しく知りたい方は石川の植物ガマをご覧下さい。

07年7月23日作成