<カントウヨメナ(関東嫁菜)>

キク科ヨメナ属

学名(属名+種小名)Kalimeris pseudoyomena

属名のKalimerisはkalos(美しい)+mero(部分)で花弁が美しいから。種小名のpseudoyomenaのpseudoは偽のとか似たの意味

APG分類Vではシオン属で学名(属名+種小名)Aster yomena var. dentatus

属名のAsterはギリシャ語の星、筒状花が放射状な事から。種小名のyomenaは日本語からで変種名のdentatusは歯の多いの意
カントウヨメナ 関東嫁菜
撮影:11年11月10日、桜区道場4丁目にて
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ユウガギクより厚く鋸歯は粗い 根・茎 地下茎を横に伸ばして新しい芽を作る
花径2.5〜3pで、薄紫色を帯びる事が多い 果 実 痩果の冠毛はごく短い
高さ 50〜100pの多年草 花 期 10月〜11月
生育地 畔や農道などの湿った草地 分 布 関東以北
別 名 花言葉 健康的な美しさ(野菊の中で目立つ)
渡 来 在来種 近似種ユウガギク、ヨメナ

和   名 「ヨメナ(嫁菜)は若芽を食用とするこの類中で最も美味で、しかも姿がやさしく美しいからであり、ムコナ(シラヤマギク)に対してついた名」(新牧野日本植物図鑑)。そして関東以北に産する事からカントウを冠した。
尚、ヨメナはオオユウガギクとコヨメナとの雑種起源と考えられているという。そしてカントウヨメナはヨメナとユウガギクの雑種起源という。
雑種起源:異なった種(しゅ)を両親にもつ個体どうしに繁殖力が生じて、より進化した種や種レベルと見なされる集団を形成する事
雑   記 カントウヨメナ(関東嫁菜)は田の畔などに生えるキク科ヨメナ属の多年草で、冠毛は長さ0.25mmと短い。この属はよく似ていて区別が難しいというがカントウヨメナは青紫色を帯び、頭花は大きく、葉は厚く縁には荒い鋸歯があり関東から北に分布する。筒状花と舌状花では柱頭の形が違い総苞は瓦重ねに3列になる
うはぎとはヨメナの食べられる若菜の事で万葉集に2首詠まれている。尚、カントウヨメナは食用にはしないという。
妻もあらば採みてたげまし佐美の山野の上のうはぎ過ぎにけらずや  柿本人麿(巻第二 221)
春日野に煙立つ見ゆ少女らし春野のうはぎ採みて煮らしも 詠み人知らず(巻第十 1879)

11年11月16日作成

観察ノート

筒状花 痩果と冠毛
筒状花の柱頭は尖る 痩果はクレーター状に集まり冠毛は短い