<コシロネ(小白根)>

シソ科シロネ属

学名(属名+種小名)Lycopus ramosissimus var japonicus

属名のLycopusはlykos(おおかみ)+pous(足)、オオカミの足に似ているためとされるが意味不明。
種小名のramosissimusはすこぶる枝の多い意
コシロネ 小白根
撮影:左は2023年9月3日、右は2023年9月4日いずれも自宅庭にて
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葉は対生し長さ2〜4cmの披針形、ふちに荒い鋸歯がある 根・茎 四角い茎を直立させるものとよく枝分かれするのがある。
葉腋に白い小さな唇形花を密につける。長さ3oの花冠に雄しべが2本見られる。 果 実 分果は長さ約1.2mm、広いくさび形
高さ 15〜60cmの多年草 花 期 8〜10月
生育地 池沼の水辺等、湿地に生える 分 布 日本全土
別 名 サルダヒコ、イヌシロネ 花言葉 健康、治癒、浄化
渡 来 在来種 近似種シロネ、ヒメシロネ、ヒメサルダヒコ

和   名 根が白くて太いシロネ(白根)より小さいのでコシロネ(小白根)。そして茎が分枝せず直立するのがコシロネで別名サルダヒコ。そして茎の半分が寝て地表をはい回るヒメサルダヒコの変種ともいう。
ネットには「茎が直立、分枝しないか少数の短い枝を出す型をコシロネ、茎がさかんに分枝し、枝も茎と同じ高さまで伸びるものをヒメサルダヒコというが、生態型にすぎないと思われる。(日本の野生植物)ともあった。
※生態型(せいたいけい):生物が特定の環境に適応するうちに,遺伝的に固定した形態学的・生理学的な特徴。
シロネに似ているがやや小さく葉が細いヒメシロネもあるから複雑だ。
雑   記 春に以前一時管理していた荒川河川敷の耕作放棄地からハナムグラを移植した。花が終わってそのままにして置いたらシロネらしきが育ってきた。茎も葉も多かったが高さは自生地の半分くらい、葉も花も小さかった。生育地が違ったせいと思っていたが、シロネの近縁種に色々あり、コシロネ(母種がヒメサルダヒコ)と分かった。
その後7月になったらトラノオ属の小さな花穂が見られた。春だけのサクラソウは自然界では多くの植物と共生しているのでので今回の経験をもとに何とか色々な在来種もサクラソウ花壇で育ててみようと思う。

2023年9月19日作成

観察ノート

コシロネ花 コシロネ分枝
葉腋に3ミリの唇形花を多くつける。萼は5中裂し裂片は尖る 茎の下半分は地表をはい回り枝が多く、地下に根茎も多く伸ばす