<ミズタマソウ（水玉草）>

アカバナ科ミズタマソウ属

学名（属名＋種小名）Circaea mollis

属名のCircaeaはオデッセウスの友人を酒で獣にした魔女Kirke(ラテン名Circe)に因む、まじないに使われた植物の名前から
種小名のmollisは軟毛のあるの意
ミズタマソウ 水玉草
撮影：左は2008年7月26日、右は2012年8月6日いずれもさいたま市の田島ヶ原のサクラソウ自生地にて
※上の写真はクリックすると大きくなります
葉 対生。長さ5～10㎝、幅2～4㎝ 根・茎 茎は下向きの細毛がある
花 花は2数性で花径は約3㎜と小さい 果　実 球形で径4㎜、白毛が密生する
高さ 20～60㎝ 花　期 7月～9月
生育地 山野の林下 分　布 北海道～九州
別　名
花言葉 山椒は小粒でピリリと辛い（小さいが精巧）
渡　来 在来種 近似種ウシタキソウ、タニタデ

和　　　名 曲がった白毛が密生する果実を水玉に見立てたとも、もっと積極的にその白毛に露が降りた様は将に水玉との説もある。
いずれにしても一つひとつは小さい果実だが、沢山ついている様は見事だ。露のついている時を是非見て見たくて何年も挑戦しているが、未だに見られていない。
雑　　　記 2008年に田島ケ原サクラソウ自生地で初めて出会ってから毎年8月には気になっている。植物もあまり大きくなく、花は小さくて精巧だ。手振れしないように撮った つもりでもパソコンに移すとボケている。ナカナカ難物だ。
アカバナ科は世界に約37属640種があり、日本では5属28種が知られているが、帰化植物のマツヨイグサの仲間がポピュラーだ。
ミズタマソウ属は北半球の温帯、 寒帯を中心に約12種見られ、日本ではタニタデ、ウシタキソウ、ミズタマソウなどの5種が知られている。 葉が対生で柄があり、花は白色で総状花序を作り小型で、2数性の離弁花。果実は堅果で表面にかぎ状の刺が密生するのが共通項だ。
参照：ミズタマソウをヒョンな事から同定できました

2008年8月2日作成・2015年8月26日改訂

観察ノート

ミズタマソウ ミズタマソウ
陽当りのいい自然教育園の湿生花園のミズタマソウ　2009年7月15日 葉は対生し長さ5～15㎝と大きく縁には浅い鋸歯がある
ミズタマソウ花たち ミズタマソウ花
花の後ろには毛が密生した子房があり、既に果実になったのも見える 花は萼2、先が2裂した花弁2、雄しべも2の2数性　2015年8月22日