<ニガナ(苦菜)>

キク科ニガナ属

学名(属名+種小名)Ixeris dentata var.dentata

種小名は歯のあるとか鋭鋸歯の意
ニガナ 苦菜
撮影:左は12年5月17日、右は07年5月18日いずれも桜区道場4丁目休耕地にて
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根生葉は柄がありまばらな鋸歯がある 根・茎 茎は細くて直立する
花径約1.5o。舌状花のみを5個前後つける 果 実 果実は長さ約3o
高さ 30〜40p 花 期 5月〜7月
生育地 日当りのよい草地に生える多年草 分 布 北海道〜南西諸島
別 名
花言葉 見かけによらない(ひ弱そうだが薬用になる)
渡 来 在来種 近似種オオバナニガナ、ノニガナ

和   名 ニガナ(苦菜)は苦い草だけれども食べられるという意。菜は食用になる草の意味という。茎を切ると出る白い乳液は舐めてみると苦いが毒ではない。苦菜は古くから知られ、胃腸薬としても利用された。昔はよくウサギの餌にもされたようだが、そう聞くと子供の頃飼って居たウサギの餌に採って来た記憶がかすかに甦った。
雑   記 頼りない茎の上で揺れている印象が強い花だが、07年には桜区道場4丁目の休耕地に 黄色の絨毯を敷きつめた様な一大群落を形成していた。最初はオヘビイチゴの群落かと思ったが、それにしては時期が遅く、鮮 やかさが少ないように思ったが、一つひとつの花はオヘビイチゴより優美だ。
キク科の花は花弁に見えるのが舌状花という一 つの花で5つの雄しべを持つ。雄しべは集約雄蕊といい葯が合生して一本の筒を作る。その中に花粉を詰めると、ニガナでは雌しべ の表面に生える上向きの毛が花粉を押し出すという。雌しべが伸びる時には柱頭は閉じている。 十分に伸びた後で2つに開き他の花の花粉を受粉する。自家受粉を避 ける巧みな知恵だ。

07年7月9日作成・12年5月19日更新