<シナガワハギ(品川萩)>

マメ科シナガワハギ属

学名(属名+種小名) Melilotus officinalis

属名の Melilotusはmeli(蜜蜂)+Lotos(ミヤコグサ属)でミヤコグサに花の形が似てミツバチが集まるためという。
種小名のofficinalisは 薬用のとか、薬効のあるの意。
シナガワハギ 品川萩
撮影:2015年8月14日 さいたま市の大久保樋管盛土堤防にて
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有柄で互生し3出複葉で小葉は楔状楕円形 根・茎 茎は直立または斜上しよく枝分かれする
長さ約5oの蝶形花を多数つける 果 実 豆果は約4o、広楕円形で種子が1〜2個入る
高さ 50〜200p 花 期 7月〜10月
生育地 海岸や川岸、路傍などに生える越年草 分 布 日本全土
別 名 エビラハギ 花言葉 柳に風(風に大きく靡くが決して折れない)
渡 来ユーラシア原産。江戸末期に渡来 近似種 シロバナシナガワハギ

和   名 シナガワハギ(品川萩)は江戸時代末期に品川で発見されたのでこの名があるという。「草木図説14」(1856)にエビラハギとして武蔵国の記録がある。シナガワハギ の名は「草木図説増補版」(1874)に初出。(日本の帰化植物)
エビラハギは枝上に花穂が並んで出た様子を矢をさした箙になぞらえたもの。(新牧野日本植物図鑑)
雑   記 シナガワハギはクマリンを含み乾かすと芳香があるのでヨーロッパではハーブとして用いられたという。またクマリンは発酵すると微生物によって抗凝血作用の あるジクマロールに変化する事から血管拡張と血流量増大作用があり、静脈瘤や血栓症の治療薬としても用いられるという。ただし、牧草としても広く利用される ので牛のスイートクローバー中毒をひき起こす原因にもなったようだ。
蜜源としても多く利用され、かなり有用な植物といえる。

2015年8月18日作成

観察ノート

シナガワハギ花 シナガワハギの萼
シナガワハギの花序は長さ2〜15pで花後伸長する 萼は5裂し長さ約2.5o