<ソシンロウバイ(素心蝋梅)>木本

ロウバイ科ロウバイ属

学名(属名+種小名)Chimonanthus praecox var.concolor

属名Chimonanthusはcheimon(冬)+anthos(花)。種小名のpraecoxは早咲きの意味で、変種名のconcolorは同色の意。
ソシンロウバイ 素心蝋梅
撮影:13年1月16日、いづれも上尾浅間台地区の生産緑地で早咲きの木(14日に降雪)。
※上の写真はクリックすると大きくなります
対生し長さ約15pの卵形で全縁、先はとがる 根・茎 叢生し、茎はよく分枝する
花径は2.5〜3pでロウバイより大きい 果 実 長卵形で長さ約3.5の花床が大きくなった偽果
高さ 2〜5mくらいの落葉低木 花 期 1月〜2月
生育地 公園や庭木などに栽培される 分 布 日本全土
別 名 カラウメ(=ロウバイ) 花言葉 ゆかしさ。慈しみ
渡 来 江戸時代初期に中国より渡来 近似種ロウバイ

和   名 らせん状に付く花被片がロウ(蝋)細工のようだから蝋梅。旧暦の12月に花を咲かせるのでその異称の臘月から臘梅。秩父宝登山のロウ バイ園は臘月説だが、牧野博士は和名は漢名の蝋梅を音読みにしたので臘梅は不可としている。梅と同じ早春に花を咲かせる事から梅がつく がバラ科の梅の一種ではなくロウバイ科の落葉低木。、
ロウバイの花は中心が暗赤色だがソシンロウバイは中心も同じ透き通った黄色 なのでソシン(素心)を冠している。ロウバイの変種で変種名のconcolorは花の色が一色の意。
雑   記 ロウバイは雌性先熟で咲き初めの花は雄しべが開いていて雌しべが他からの花粉を受け入れる。成熟してくると雄しべが雌しべについて 一本の花柱のようになり花粉を出し始め、一つの花は1週間くらい咲き続ける。
2012年1月23日にはご近所のソシンロウバイが前年の葉と偽果をいっぱいに付けたまま花を咲かせていた。基本種のロウバイよりは花期 が早く、園芸種だけに形も大きくて美しい。
ミノムシみたいな偽果を2つ貰って蒔いてみた。残念ながら未だに芽は出てこない。調べてみると 種まきは9月が最適(NHK趣味の園芸)という。他を見ても種子から育てる方が簡単とあるし、過度の水遣りに弱いだけのようなので再度挑戦したい。

2013年1月19日作成・2014年2月18日追補

観察ノート

ソシンロウバイ満開 ソシンロウバイ
2009年は全ての花が早かった中でも見事 2009年1月5日 雄しべ5〜7で雌しべは花床に多数 2012年1月23日
ソシンロウバイ ソシンロウバイ
左はまだ雄しべが開いて真ん中の雌しべが受粉態勢の雌性期の花。右は花柱に雄しべが集まり花粉を出している雄性期の花 2014年1月26日
ソシンロウバイ偽果 ソシンロウバイ偽果&痩果
5つの痩果が入っていました 2012年1月30日 左の偽果には8個の痩果が入っていました