<タネツケバナ(種漬花)>

アブラナ科タネツケバナ属

学名(属名+種小名)Cardamine flexuosa

属名のCardamineは食用に使われるタガラシの一種のギリシャ名kardamonから。種小名のflexuosaは電光型に曲がったの意
タネツケバナ 種漬花
撮影:左は2014年3月21日荒川河川敷の田んぼ 右は2009年2月18日 小石川植物園敷にて
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互生し頭大羽状に分裂する。小葉3〜17個 根・茎 茎は直立して、基部から分枝する
花径4ミリの白い十字状花。雄しべ6の内4個が長い 果 実 果実は約2センチの円柱形の長角果。熟すと弾ける
高さ 高さは20〜30センチの2年草 花 期 4月〜6月
生育地 田のあぜ道や水辺に群生する 分 布 日本全土
別 名 タガラシ。十字形花(アブラナ科の花) 花言葉 勝利、不屈の心
渡 来在来種 近似種オオバタネツケバナ

和   名 種漬花は苗代を作る直前に米の種もみを水に漬す時期に盛んに花が咲くのでこの名が付いた。別名のタガラシ(田芥)は田間に生えるカラシの意味である。 (新牧野日本植物図鑑)
雑   記 近似種としてオオバタネツケバナ、ミチタネツケバナ、オオケタネツケバナ、コタネツケバナなどタネツケバが付く種だけでも多くあり、コンロンソウ などのタネツケバナ属を含めると本当に似たものが多い。特に図鑑によって取り上げる種が違うのでどれがメジャーなのかも曖昧だ。
オオバタネツケバナ は特に美味しい山菜のようだ。生育場所があまり人の手の加わらない渓流に漬かるような所で、下部の葉は5〜11小葉で頂の葉は特に大きく長さ1〜4p。花期 には根生葉は無い。タネツケバナは下部の葉が7〜17小葉と多く、花期には根生葉は無い。ミチタネツケバナは花期にも根生葉が残り、長角果が花を囲むよう に直立し、花期が2〜3月と早いのが特徴。
タネツケバナ属の長角果は熟すと2裂してクルクルと巻き1ミリほどの種子を弾き飛ばすのが特徴。

2018年1月21日作成

タネツケバナ 種漬花長角果
羽状複葉で花期には根生葉は無い 円柱形の長角果は約2cm