昭和田んぼのイヌヌマトラノオはまだ花は少ないようです

イヌヌマトラノオ
23日には圧倒的に蕾だったイヌヌマトラノオ が咲いているのではという期待と、刈られてしまったのではとの不安な気持ちが交錯しながら昭和田んぼに急いだ。
心配した通り田んぼ側の畔は除草されていた。でも水路沿いのイヌヌマトラノオはだいぶ残されていて、水路を挟 んだ農道側は除草されていなかったが、イヌヌマトラノオはまだ大半が蕾だった。
イヌヌマトラノオの花
花穂の形はノジトラノオに似てはいるが、一部咲いた花には虫がいっぱいで、果たして蕾が順調に開いていくの かさえ心配になった。
右の写真の花には蟻が来ていますが、すごく汚れた花には小さなウジのような虫も見られます。他の白い花より 中が汚れているようなのが不思議です。
土屋の田んぼ地帯では一斉除草が行われたばかりで一部で見られただけだった。少し花付きが疎らで花穂だけ見 ると昨日のノジヌマトラノオのようで、昭和田んぼのも含めてノジトラノオとヌマトラノオの雑種もあるのではとも思わされた。
錦乃原桜草園ではほんの一角でオギなどの下に咲いているのが見られたが花穂の体をなしていなかった。先日の 放置された田んぼの畔で水田雑草の中に生えていたのも奇形が多かったが、正常な花穂は適度な空間も必要なようだ。サクラソウ自生 地でももっと開けた環境なら奇形が少ないのではと思わされた。
土屋のイヌヌマトラノオ 錦乃原桜草園のイヌヌマトラノオ 道場のイヌヌマトラノオ
土屋のイヌヌマトラノオ 錦乃原桜草園のイヌヌマトラノオ 道場のイヌヌマトラノオ

渡良瀬遊水地のノジトラノオは花の盛りで、花穂は豪華でしかも優美でした

ノジトラノオ
ノジトラノオ花"/ ノジトラノオ毛
前日の渡良瀬遊水地のノジトラノオはちょ うど花の盛りで一番いい時期だった。花穂はオカトラノオ属の中で一番豪華で優美だ。
特徴といわれる茎の毛は図鑑に書いてあるような褐色では無いが、白い毛がたくさん生えている。アップで見ると 葉の周囲にもあり、葉色は明るい緑色が多く長楕円形で先は自然に細まっている。花穂は花が密集してせめぎ合って全開できないほどだ。 白い裂片の幅が狭い楕円形なのはハッキリした特徴の一つだ
ノジヌマトラノオ
ノジトラノオとヌマトラノオの雑種のノジ ヌマトラノオはオギをかき分けて進んでも見つけられず、仕方なしに戻った時に5〜6株見つけた。2年前にはもっと繁茂していたし、記 憶より花付きが疎らで葉も細くてキャシャだった。少し開けた所にあった2〜3株はつる植物に絡みつかれて横に這う部分が長かったが、 花穂は同じでも葉は色が濃く幾分幅広だった。
愛知教育大渡邊幹男教授が発見したノジトラノオとヌマトラノオの雑種 ノジヌマトラノオは花付きが疎らで花冠 裂片は細く、葉も線形に感じるほど細い。

オオアブノメに初めて出会えて感激でした。

オオアブノメ
オオアブノメ花"/ オオアブノメの実
筒形の花は先が5裂します この実をアブの目に譬えました
今日は家から長靴をはいって行った。草むらに入っても朝露を心配しなくていいのが一番で、少しくらい水があ る所も気にしないで入れる。久し振りに休耕田に入ってみたらオオアブノメに出会った。名だけで見た事も無かったが、目に止まった瞬間に オオアブノメと思ったのは我ながら不思議だった。小さな白い筒形の花が付き、下の方には丸い実が付いていた。
水田や湿地に生えるゴマノハグサ科の一年草。萼筒の基部に2枚の小さな小苞があり、花冠は筒形で先端は5裂す る。葉は3行脈が走り、鋸歯はない。環境省レッドリストでは絶滅危惧U類(VU)
周囲にはヒメミソハギも花をつけ始めていたようだ。

河川敷で多く見られるクサフジにクマバチが来ていました。

ノカラマツ
クマバチの盗蜜"/ ブタナ
左は痩果に囲まれた今開いたばかりのノカラマツの花、白い萼が付いているのが何よりの証拠です。
上は盗 蜜しているクマバチ、右上は堤防に咲いていたブタナ、別名タンポポモドキ。
道場の河川敷ではノカンゾウの花が増え、一面に咲いているクサフジにクマバチが3〜4匹来ていた。
クマバチはコシブトハナバチ科のミツバチで色々な花に来ているのよく見かける。2pあまりの大きさと黒さ、そ して羽音に最初は驚かされたが、性格はおとなしく襲う事はほとんどないのでいい被写体だ。
今回も根元に穴を開けて盗蜜しているのと正面から吸蜜しているらしいのがあったが、両触角が花に入っているよ うなのがあって面白かった。
ノカラマツは花弁が無く萼は早落性なので花の時期には多くの雄しべの黄色い葯が目立つ。そろそろ果期になり 柄の無い痩果が2〜3まとまって付いているのが見られたが、ラッキーな事に痩果の中に一輪だけまだ萼を付けた花も見られた。
平成24年6月29日作成