株立ちする事の多いサワトラノオが一株づつで耕作放棄地に生育していました
雨は朝までには止んで10時頃には全く雨の心配はなくなった。
サワトラノオが今年休耕田に戻った所に生育していた。それ
も株立ちせずに一本一本花をつけていた。遠くからは見づらくて中に入ると、長靴でもかなり足を取られて歩きづらかった。
道場4丁目の公園予定地には盛りは過ぎたニガナの花が見られた。
ニガナは枝先に約1.5pの黄色い花をつけ、舌状花は普通5枚。
ハナニガナはニガナの変種のシロバナニガナの舌状花が黄色いもの。花径が2pと大きく舌状花も8〜10個ある。
ニガナ属はニガナをはじめジシバリ、タカサゴソウ、ハマニガナなど10種が日本に自生しているという。
クサヨシはヨシやオギに先駆けて初夏に花を咲かせます
さいたま市西区島根の水田地帯の休耕田に伸び出したクサヨシ
クサヨシ(草葦)はイネ科クサヨシ属の多年草。水辺や湿地に生え、高さ0.7〜1.8メートルになる。地下茎を伸ばして群生する。葉は
やや太く粉緑色でざらつく。花序は長さ10〜15pの円錐状で白緑色の小穂を多数つける。小穂は約5oの扁平な卵形。和名はヨシに似て全体に草質な事
による。
クサヨシは冬にも地表面に葉を展開していて一年中緑の葉を維持している。
クサヨシは5月の終わり頃から6月にかけて花を咲かせる。円柱状の花序は花の時期には上方から総状となり果実になると、また上
方から円柱状に戻る。左の写真はまさに花の時期でこの期間は短い。
2個の苞穎は広卵形で3小花を包む。第3小花の護穎は長さ3o、黄白色で革質で光沢があり、短い毛が生える。第1、第2小花は1o
あまりで第3小花の下部両側に白い毛の束になって付いている。(世界生物図鑑)
河川敷の原野はハナムグラの小さな白い花に埋め尽くされていました
ハナムグラはアカネ科ヤエムグラ属の多年草。環境省レッド
リストの絶滅危惧U類(VU)。白い小さな花を密に付け、荒川河川敷の耕作放棄地では普通にみられる。花径2oくらいの小さな花だけに人為的な採取の
危険性は少ないものの河川敷の開発による減少が懸念されている。
毎年この時期の季語のような花となっているが、今年は特に見事で見慣れた自分でも驚くほどの景観を現出していた。
ヨシやオギなどが伸び出している中に咲くので広がりはもう一つだが、これこそ自然の美しさだ
葉は線状倒披針形で長さ2〜3p、幅4〜7o、先は丸くて凹み中央が僅かに尖る。6枚が輪生しているように見えるが枝が出る下の
2枚が正葉で他の4枚は托葉が葉状に変化したもの。
直立する茎には4稜がありその稜上に下向きの刺状毛がある。葉にも裏面の中脈と縁に下向きの刺状毛がある。
よく似たヤエムグラは人里近くの藪や荒地に生え、同じころ地味な花をつける1〜2年草。花序は数花から10花をつけ、花冠は淡黄
緑色で深く4裂し、花径約1.5o。葉の縁に下向きの棘をつけさらに葉先に大きな棘があるのは他にない特徴。
同じムグラ(葎)が付く植物でもカナムグラ(鉄葎)はアサ科の一年草で、アカネ科の植物とは別系統の植物。万葉集のヤエムグラは
カナムグラとの説が一般的。
平成29年7月26日作成