イタドリが紅白のきれいな実をつけていました

朝から風が強く空には怪しげな雲が群れを作り晴れの予報とはかけ離れた空模様だった。朝8時に出て田島ヶ原で白花ツユク サの大株を見て行こうと思ったが、場所を間違えたか、太陽が出ていなかったからか花は見られず、街道沿いの紅が鮮やかだった イタドリの実や花を撮っていつものコースに戻った。
イタドリ タンポポ
イタドリは雌雄異株。紅色はほとんどが果実だった 盛土した堤防のアチコチにタンポポが咲いていました
プラザウエストを望む 道場の堤防内
右手の黄色部分はいまだ未収穫です 稲の刈り取りはすっかり終わり冬への序章です
※上記2枚の写真はクリックすると前月27日の同じ場所の写真がアップされます

イボクサの長い3個の雄しべは花粉を出し、短い3個は稔性のない仮雄しべといわれる

イボクサ
今日の課題の一つは収穫後の田圃や休耕田を彩るイボクサの花の観察。花径1.3pくらいの白花は花弁の先が赤紫で萼3、花弁 3、雄しべ6雌しべ1で構成され、花粉を出す長い雄しべ3と短い仮雄しべ3があるという。マクロで見ると長い雄しべの葯は青く細長 く、短いのは紫で小さなハート型?をしている。花糸の根元からはたくさんの白毛が生えていた。
イボクサはツユクサ科でツユクサも先端の2本が花粉を分泌し他の4本は稔性のない仮雄しべといわれるが、ツユクサの場合は 仮雄しべがよく目立ち虫を引き付ける役割をしているらしい。でもイボクサは紫色でよく見ればきれい程度だ。いずれにしても長 短2種の雄しべがある真の理由は分かっていないようだ。
稔性:植物が受粉し果実を作ることが可能である事。結実性を持つ事  仮雄しべ:葯や花糸が発達せず本来 の生殖機能を持たない雄しべ

コナギ、キカシグサなどの水田雑草、ハキダメギクやザクロソウも花を咲かせています

イボクサを観察した西区の休耕田には水田雑草のコナギキカシグサ、紅葉し始めた ホソバヒメミソハギ、ヒメジソ、トキンソウそして 今畔道にはどこにでも生えているタカサブロウが小さな白い 花をたくさんつけていた。農道や畔道などで今いちばん多いのはタカサブロウとハキダメギクで、少し先では ザクロソウがたくさんの小さな花や実をつけていた。
コナギ キカシグサ トキンソウ
コナギ キカシグサ トキンソウ
天気のいい日はお弁当持ちで来て、終日農作業や鶏の世話をしているという方とお話しした。入口の網戸が壊れてイタチや野 犬に鶏が襲われないように修理している最中だった。イタチがいるのには驚いたが、聞けば70代だというが血色のいい円満そうな 顔は素晴らしく輝いていた。

荒川堤防はきれいに除草され、秋本番の化粧直しです

荒川堤防は秋ヶ瀬橋から川越線の踏切近くまできれいに除草され、これから咲く秋の花に舞台を譲った形で、治水橋から上流 のコセンダングサの群生は川越線の踏切近くの一部だけだった。
西遊馬グランド横の横堤は今回計測してみたら300mあった。堤防の近くは一面アレチウリに覆われているが、そこに彼岸花 が顔を出していた。その風景を撮りながら土屋地区のほうを見ると一番手前の畑が白い花に覆われていた。満開のソバの花だった。 ソバの花は蜜が多く養蜂家にとっても貴重な蜜源植物ともいわれる。
土屋の水田地帯 アレチウリとヒガンバナ
手前にはコスモスが植栽されている土屋の水田地帯 アレチウリの群落の中で茎を伸ばし花をつけるヒガンバナ
ソバの花 アキノノゲシ
ソバの花は長く伸びた雄しべの葯が赤くきれいです 秋を彩る代表的なクリーム色の花のアキノノゲシ

カナムグラの雄花は花序を立て雌花は下垂し、ヤブマメの花が最盛期です

今日のもう一つの目的はカナムグラの雌花を撮る事。カナムグラは今、アレチウリなどと共にフェンスや荒れ地を覆い尽くし て雄花を立てて盛んに花粉を飛ばしている。雌雄異株で、雌花はリン片のような苞葉をつけた花が10個くらい集まって下向きに垂 れるというがあまり目立たない。
やっと今日は荒川自転車道迂回路のフェンスで見つけた。でも果時が近くなると赤い斑ができて目立つようになるのはこの後 すぐに知らされた。
カナムグラ ヤブマメ
葉が人の手のようなカナムグラの雌花 よく似た名前のツルマメの後はヤブマメ
自転車道迂回路ではヤブマメがあちこちで先端が薄紫の白い蝶形花をつけていた。ついこの間まではツルマメが小さな鮮やか なピンクの花をたくさん付けていたが、いまはもう褐色の毛が多い豆果になっている。ヤブマメの花は1.5pくらいだが薄紫の色 がなんとなく新鮮さを感じさせない。でもこの花には地中に小さな砂粒ほどの閉鎖花をつける面白い生態があるという。もちろん 結実するとの事だが、是非一度見てみたいものだ。
平成20年10月5日作成