昨夜の雨のお蔭で清々しい朝の空気でした
前夜の雨で気温が下がり久し振りに清々しい朝の空気だった。
去年キカラスウリの果実が見られた野球グランドのフェンスには
ヘクソカズラの花がいっぱいだった。キカラスウリ
の雌株は2月頃根元から切られてしまい新しい蔓も切られたようでフェンスには何もなかった。足元の斜面の雑草の中にやっと
一花だけ見つけたが、雨で濡れた草の中は殆ど歩けず他の花を探すのは無理だった。
カラスウリなら当然萎んでいる日の出後の5時45分だったが、キカラスウリはまだしっかりと花開いていま
した。
稲穂が雨滴をつけて輝き、アチコチでスズメ除けの空砲が鳴っていました
羽根倉橋から先は自転車道迂回路を行くか堤防上を行くか迷ったが、朝の空気と景観より鳥との出会いを求めて迂回路を
行くことにした。
途中オギやヨシがせり出してかなり狭くなった所や、すっかりクズの大きな葉に覆われ尽くしている景観を見ながら走っ
た。
昭和の田圃地帯に出るとドンという鉄砲のような音がアチコチから聞こえた。もうスズメ避けの空砲の季節なんだと、改
めて稲を見ると頭を垂れた穂をつけている区画がかなりあった。自転車道の左手は実った稲が多かったが右手は未だ直立してい
るのが多く品種の違いなのだろうが何となく面白かった。水路際にはセリの白い半球形の花がまとまって見えたり、ニガクサの
赤紫の穂が見られた。残念ながら期待した珍しい鳥との出会いは無かった。
土屋水田では化学肥料・化学合成農薬を5割減らす活動に取り組んでいました
土屋地区では平成19年度から埼玉県農地・水・環境保全向上対策地域協議会の支部として馬宮環境保全会を立ち上げ、
共同作業の草刈りや水路の清掃等の保全管理活動と、化学肥料・化学合成農薬を5割低減する営農活動を行っている
事を今日初めて知った。
上の写真は盛土堤防上からの土屋水田。円内左は盛土堤防に咲いたアメリカオニアザミとモンキチョウ、
右はヤブガラシに来たスズバチ
先月27日の朝に一斉に草刈り作業等をしていたのを見て以来単なる稲作農家の共同作業ではなく無農薬稲作へのステッ
プではないかと思っていたが、堤防際に立てられた看板で納得した。
「エコファーマーの認定を受けた生産者が、農薬と化学肥料を減らしたお米を作っています。」というのは素晴らしい事
だ。その活動報告を見ると地元の小学生と連携して生物観察会を行い用水路の魚やザリガニ採りを楽しんだともあり、濃薬や
化学肥料を減らした事が生物多様性のある水田を作っている事も実証していた。
事業の詳細については農林省の
農地・水・環境保全向上対策を参照下さい。
ホソバオグルマの群生などに多くの蝶や蜂が飛び交っていました
先日見つけた土屋水田の農道脇のホソバオグルマの群生には蝶や蜂がたくさん飛び交っていた。花は少し盛りを過ぎた感
じだったが多くの黄色い花を咲かせ、モンシロチョウやハナアブや小さな昆虫達が吸蜜に来ていた。
手前にも一部見られますが、水田の境の農道脇にホソバオグルマが群生しています。
ホソバオグルマは05年にプラザウエストの南側の公有地で群生して
いたのを初めてみて以来、7月後半から8月にかけては一番気になる花になっている。さいたま市の河川敷には絶滅危惧U類
(VU)を疑うくらいアチコチで見られ、同じキク科のカセンソウとの違いを渡良瀬遊水地に確かめにも行った。
農道脇の群生は本当に見事でこうした農家の人達の保護育成活動が、絶滅に向かいそうな種を助けてさいたま市の荒川河
川敷を彩る花になっているのだと改めて思った。
ホソバオグルマにイチモンジセセリ | ヒメイワダレソウにモンシロチョウ | ホソバオグルマに来ているのは何? |
ホソバオグルマにモンシロチョウ | ヒメイワダレソウにハナアブ | ホソバオグルマに小さなハナアブ |
生物多様性の豊かなさいたま市の荒川河川敷でありたいと願う
ナス科の落葉低木のクコが鮮やかな紫の花をつけていた。普通花冠の先は5裂だがこの花は7裂片だった。
休耕田に咲いていた白いオモダカの雄花にベニシジミが、ヌマトラノオの花にはハナアブが来ていた。
盛土部分ではアレチギシギシの枯れ枝にフタモンアシナガバチが巣を作っていて、近づいてみると2匹いたがピクリとも動
かなかった。オオアレチノギクの若苗が林立する中、所々にヤナギハナガサやアレチハナガサが目立ち、園芸種も花を咲かせて
いた。
これら新しい工事地にはいわゆる外来種が目立っているが、田圃には在来の植物があり昆虫達が忙しく花粉や蜜を集めて
いる。馬宮環境保全会のような取り組みを増やして生物多様性の豊かな荒川河川敷が作られていく事を心より願う。
7弁のクコの花 | オモダカにベニシジミ |
ヌマトラノオにアブ | フタモンアシナガバチの巣 |
平成22年8月2日作成