行くべきか行かざるべきかしばし思案をしながら道場の河川敷を望む

道場河川敷
今年は休耕田が目立つ道場の河川敷も雨に洗われ一面の緑です。円内はガガイモの花と葉
27日は恒例のゴルフ大会で山梨に行ったので今月は1日遅れのレポートになった。
6時10分に出かけようとした時にポツリポツリ降り出した雨は次第に本降りになってしまった。荒川堤防に上がった時には自転車のバッグもカメラケースもかなり濡れていた。
一面に垂れこめた曇り空は早急には上がる様子もなく、引き返すかどうかしばし思案しながら河川敷の雨景色を色々撮って天気の回復を願った。

昭和水田では稲穂を付けている田と葉だけの田圃がモザイク模様に広がっていました

自転車道迂回路
ニガクサ ホソバオグルマ
ニガクサ ホソバオグルマ
左上の円内は迂回路の路傍のメハジキ、右下は開けた田んぼにいたアオサギ
羽根倉橋を越えて自転車道迂回路に入ったあたりからようやく雨脚が弱まったのでとにかく先に進んだ。自転車道迂回路はヨシや蔓植物で道幅が狭くなっていた。
昭和水田はもう稲穂をつけている田んぼとまだ若草色の葉だけの田んぼが見られる。 ニガクサホソバオグルマツユクサそして田んぼには僅かながらオモダカも見られた。
青空こそのぞかなかったが灰色の空も次第に明るくなり先行きに希望が持てるようになった。

褐色のエゾノギシギシと総苞が花のように見えるオオアレチノギクが目を引きました

土屋築堤の堤防下に去年は群生したカワラニンジンはまだほとんど見られなかった。代りに焦げ茶色に変色したエゾノギシギシの姿が目に付いた。濃薬で枯れてしまったのだろうと思ったがそうでもないらしい。
手前にあった株をよく見ると枯れた茎と若い緑色の茎が同じ株から伸びている。どうやら2世代が同居しているらしい。若い穂をよく見ると翼の半分にギザギザがありエゾノギシギシだ。褐色なのは古い茎が自然に変色したようだ。
エゾノギシギシ オオアレチノギク
枯れた茎と若い茎が同居しているエゾノギシギシ 花が咲いているようなオオアレチノギク
オオアレチノギクが総苞を花のように開いていた。花は舌状花が殆ど見られず筒状花のみだが筒状花がきれいに散り落ちてしまったようで平開した総苞が花そのものだった。雨風のなせる業なのだろうが自然の芸術は素晴らしい。

大きなカボチャの花には雄花と雌花があり雄花が多いようです

カボチャ
土屋水田の農道脇にカボチャとナガイモが栽培されていた。大きなカボチャの花に魅せられて正面からだけ写真を撮ってしまったが雌雄異花で花の根元に円い膨らみがあるのが雌花で数はすくないようだ。
ナガイモは葉の様子をよく観察してみた。若い葉は赤く縁取りされなければヤマノイモとほとんど変わりがないが成葉は色が濃く基部の張り出しも大きく質も厚くて違いは明らかだった。

盛土堤防に撹乱地の優占植物のひとつセイバンモロコシが大群生しています

セイバンモロコシ
昭和築堤の新しい盛土堤防では昨年はヒメムカシヨモギが群生していたが、今年はセイバンモロコシが大発生している。最初アチコチに若草色の群落が見られた時にはススキと思ったが、大きな穂を出したのでやっとセイバンモロコシと気付いた。
セイバンモロコシ(西蕃蜀黍)はイネ科の地中海沿岸原産の多年草。小穂は有柄と無柄が対になって付き有柄の小さな小穂は雄性で芒が無く無柄の大きな両性の小穂には芒がある。日本では1943年に渡来が確認されその後広く荒地に帰化ているが地中に長い根茎を伸ばすので駆除するのが大変のようだ。

クマツヅラ科のヤナギハナガサとダキバアレチハナガサがよく目につきます

新しく撹乱された土地によく見られるヤナギハナガサ、ダキバアレチハナガサも多いが、次第にダキバアレチハナガサの群生が目立つようになった。
ヤナギハナガサ ダキバアレチハナガサ
花つきもよく花冠も長いヤナギハナガサ 花以外はヤナギハナガサに似るダキバアレチハナガサ
戦後に渡来し帰化したというクマツヅラ科のヤナギハナガサは南アメリカ原産の多年草。園芸植物として栽培もされているだけに紅紫色の花を多くつけている様は美しい。
よく似た花付きが疎らなダキバアレチハナガサもクマツヅラ科の多年草で、長年アレチハナガサと混同されていたが1995年に別種として記載されたという。

この日だけで270枚の写真を撮ってしまいました

塚本の休耕田ではセリが大きな白い花を一面に咲かせていた。チゴザサやコガマ、ヒメガマもアチコチで見られこの日だけで270枚も写真を撮ってしまった。
ヒメアカタテハ セリ キアゲハ
ニガクサにヒメアカタテハ セリ群生 アメリカオニアザミにキアゲハ
コガマ ヒメイワダレソウ チゴザサ
コガマ ヒメイワダレソウ チゴザサ
平成23年8月21日作成