久し振りに早朝に家を出た。前日に過去の5月の27レポートを読み返してみるとほとんどが5時半頃には家を出ていて、早朝ならでの体験 も色々あった。
このところすっかり怠け癖が出て10時前後に出発して帰宅が16時を回っていつも疲労困憊していた。環境センター辺りまで戻ると脚がつり そうになったりして、実に情けなかった。

 正体がヤノネグサと分かり胸のつかえが取れました

4月12日の休耕田
4月12日は埼大の藤野准教授に引率された環境共生学科の生徒さん25人が来園し、自生地を案内した後、久し振りに河川敷の原野に行った。
ビックリした事に早いチョウジソウは花を咲かせていた。 ヒロハハナヤスリが群生し、 シムラニンジンも多くの株を生やしていつもよりかなり多くて、足の踏み場に困るほどだった。
前の水田は今年も休耕のようで、一面小さな草に覆われていた。何の草なのか下りて見ても分からなかった。
葉柄が赤く茎が地を這っているようだった。逆光もあって色は少しおかしい。
4月23日のヤノネグサ 4月30日のヤノネグサ
4月23日のヤノネグサ 4月30日のヤノネグサ
ヤノネグサ
今回も分からず仕舞いかと思って半分あきらめかけた時、花序をつけている株があった。見ると葉の形からしてヤノネグサだ。
改めて観察し、周囲を見ると間違いなくヤノネグサだ。胸のつかえが取れた。落ち着いて見て歩くと小さいながら全てヤノネグサ で、その群落の中にいた。
ヤノネグサ(矢の根草):タデ科の休耕田など湿地に生える一年草。和名は葉の形が矢の根(鏃、矢尻)に似ているから。茎には 下向きの刺がまばらに付く。さや状托葉は筒形で長さ7〜20o。花序は10個以下の花のかたまりで9〜10月に咲く。
マメ科のヤハズソウは小葉の 先を引っ張ると矢筈のような形にちぎれるのが名の由来。矢筈は矢の羽根の付いた部分で矢尻の対極にある。
蛇足ながら、今回胸のつかえが「取れる」か「下りる」かで調べてみたらどちらでもいいとの結論だった。

 ナツメの小さな花を撮って完全に水田化していた道場の河川敷はパノラマにしました

17号に架かった秋ヶ瀬緑道橋でまずナツメの小さな花を撮って、ネズミモチより遅いトウネズミモチの蕾とマテバシイの花序、そしてこの 日の朝はヤマグワの実も見つけた。
堤防に上がりすべての田んぼに水が入った道場の河川敷をパノラマにおさめた。
道場の河川敷パノラマ
草に覆われた緑色の部分が耕作放棄地でかなり固定化している
キジ
手前の耕作放棄地の所にこの辺りを縄張りにしているキジがたたずんでいた。彼も水田に水が戻ってホッとしているのだろう。
キジ(雉):キジ科の留鳥として本州〜九州に生息する。全長オスは80p、メスは60p。地上を歩いて草の実や昆虫な どを食べる。オスは繁殖期には縄張り宣言をし、複数のメスと繁殖する。子育てはメスのみがする。夜は樹上で寝る。狩猟鳥で日本の国鳥。「焼野の雉 (きぎす)夜の鶴」は野を焼かれたキジが自分の命に代えてもその子を救おうとし寒い夜に鶴が自分の羽でその子を温める事から子を思う親の愛情の深 さを表すたとえ。

 久し振りに堤防のノリ面で馬宮の田んぼ地帯を眺めながら食べたおにぎりは絶品でした

ブタナ
今回は7時半頃に馬宮の田んぼ地帯を見下ろすノリ面でおにぎりをほお張った。朝の空気の中でのおにぎりは何よりのご馳走だった。
アメリカフウロ
遠くには広大な田んぼが広がり、堤防にはブタナの黄色い花のかたまり、 アメリカフウロの面白い果実、マツバウンランも見られた。
アメリカフウロの花 アレチハナガサ テントウムシ
アメリカフウロ アレチハナガサ 何テントウだろう
食べながら近くの小さな草を見ていると普段は気が付かない事も見えてくるのは楽しい。でも盛土工事が終わったばかりの堤防なので見 られるのは全て外来種なのは何とも言いようがない。
アメリカフウロはフウロソウ科フウロソウ属の北アメリカ原産の一年草。フウロソウ属の原語Geranium(ゲラニュウム)はgeranos(鶴)から でたギリシャ古名geranionから。長いくちばし状の果実を鶴のくちばしに例えたものという。
平成30年6月2日作成