6時30分頃の荒川河川敷は霞がかかって幻想的でした。

5時50分に家を出発。途中の交差点に設置されたカーブミラーは露で使い物にならなかった。中空には中秋の名月が過ぎたばかりの月が 白く光っていた。
荒川土手に上がると富士山が青いシルエットで浮かんで見えた。前方を見るとカスミがかかってチョット幻想的な風景だった。
霞たなびく荒川土手
右方向から太陽が昇るので、まさに左にカーブした土手の内側は余計霞がかかるようだ
春霞という言葉があるのでカスミというのは春の現象かと思ったがそんなことは無さそうでキリもモヤも霞に含まれるという。
気象観測では1キロ先が見えないのが霧で、1キロ以上見えるのがモヤとハッキリ区別されているという。春の空気は湿り気が多く、霧 やもやがかかりやすくなるというので今朝の状況は将にそれだろう。

 10年目のオオタカとの出会いはあまりに唐突で近すぎました

自転車道が昭和田んぼに曲がるところを直進した。ゴルフ場脇の道だが未舗装でオオブタクサが繁茂し、ほとんど通る人はいない。その 代わり、昆虫や鳥は多く見られる。この日も轍の跡の水たまりを避けながら真ん中の草むらを走るとバッタなどの昆虫が左右に飛び交った。写真を撮りたいと 思いつつ止まることなく進んだ。
ハトの残骸
2メートルもないすぐ脇の草むらから突如巨鳥が飛び立った。あっと言う間に弧を描いて飛び去った。何だとあっけにとられてカメラを 取り出す暇も無かった。飛び立った後を見ると羽根が散乱していた。よく見ると鳥の胴体らしきも見える。
ハトの残骸UP
オオタカだ。オオタカがハトをとらえて朝食中だったのだ。ようやく気が付いて一枚の写真も撮れなかった悔しさが胸を突いた。 それにしても近すぎた。もう少し早く気が付けば少しは観察もできたのにと悔やんだ。
10年前の2008年4月5日には横堤の上から田んぼの端で捕らえたハトを食しているオオタカを見つけたが、それ以来の出来事だ。今でも 状況は鮮烈に覚えているが、その時も動画は撮らず仕舞いだった。
食べている途中から2羽〜3羽とカラスが集まり始め、結局オオタカは途中で逃げ出してしまった。生態系ピラミッドの頂点にいるオオタカ がカラスに追われるのにはビックリだった。
オオタカ136 オオタカ133
オオタカ 2008年4月5日撮影 オオタカ 2008年4月5日撮影
オオタカ135 オオタカ126
オオタカ 2008年4月5日撮影 オオタカ 2008年4月5日撮影
オオタカは北海道から本州の山林で繁殖する留鳥。昼行性で主にハトやムクドリ、カモなどを捕食する肉食の猛禽類。強い 脚部と長く鋭い爪で獲物を捕らえ、カギ形に曲がった鋭いくちばしで肉を引き裂く。飛翔も巧み(野鳥観察図鑑)

 自転車道の両側はアレチウリが占拠し蔓先をどんどん伸ばしていました

晴天で早くから太陽が顔を出し、露に濡れた草花が逆光できれいに光っていた。自転車道の両側には アレチウリが繁茂しにょきにょきと蔓先をもたげたくさんの花を付けていた。
逆光に輝くアレチウリ
この日はアチコチでネギ属の多年草のニラが咲いていた。古事記では加美良(かみら)の記載。
ニラの白い花
道場の河川敷の原野ではヒメジソが群生して花を咲かせていた。よく似た花にイヌコウジュがあるが 両者の区別は花の大きさ、葉の形、鋸歯の数などで見分けられる。
コナギの花を見てまだ咲いていたと思ったが、朝早かったのでもう午後 のような気持になっていた。数は少なかったがイボククサの鮮やかな花も見られた。
コナギ ヒメジソ イボクサ
コナギ ヒメジソ イボクサ

 白昼に魑魅魍魎の世界を垣間見る初めての経験をしました

ゲンゲ
家に帰り着いて一息つく暇も無く生協が来た。
生協仲間の女房の友人の奥さんは明るくて積極的で楽しい美魔女的な女性なのでお会いするのも結構楽しみだ。今日は荒川河川敷で撮っ てきた写真も見せながらオオタカの話もしようなどと思っていた。
先日来近くの方が入会するのやめただのハッキリせず、勧めた奥さんが係員と色々話をしながら一回だけ注文した商品を返すの返さない ので慌ただしく、僕の出る幕は全くなかった。何となく気落ちしたような気持ちになった。
フト気が付くと美魔熟女がやけに年をとって行く。終いにミイラみたいになってしまった。何時もの立ち位置をみるとやけに小さく針金 細工のようだ。何が何だか分からない幻想の世界が展開していた。
弾んだ気持ちがいっぺんに萎んで後ずさりして玄関に戻った。2人は問題の家に行くらしい。現実的だったのは「大丈夫?冷蔵庫に入り きるかしら」という奥さんの何時もの心配だけだった。何だか真昼の白昼夢で現実離れした世界に取り込まれていた。
幻や心霊は信じない方なので、こんな魑魅魍魎の世界は初めてだった。
何だったのか、時間を気にして帰ってきた緊張の糸が切れた狭間だったのか。はたまた美魔熟女のたわいもないチョット魔女的ないたずら だったのか。皆目不明のままだ。
平成30年10月7日作成