稚児笹の花

初めてチゴザサの花を見た時からその可憐さと雌しべの色の美しさに魅せられました。
以前農道からヒメガマの群生地が薄い赤色に煙っているように見え、デジカメの倍率を最大にして写しましたが、稚児笹の花とは分かりませんでした。一つの花穂は長さが2ミリ程度なので当然でしょうか。
ピンクの2つに分かれた房状のものは雌しべで垂れ下がっているのは葯です。

今年はミゾコウジュの群生はありませんでした。河川敷でハルシャギクが見られました

ミゾコウジュ 溝香需
昨年ミゾコウジュが群生した道場5丁目の2箇所ともどういう訳か乾地になってしまい、今年は群生が見られませんでした。一部残ったところでは結構大株になって枝を広げていました。この時期には花はほぼ咲登り、下の方から順に果実をつけています。茶色の部分は種子を飛ばし終わって萼だけですが、2唇形なのがよく分かります。 07年7月7日 桜区道場5丁目
ハルシャギク ハルシャギク(波斯菊)
ハルシャギクは明治の初めに園芸種として渡来したものが逸出して河川敷などに群落を作っています。波斯菊はペルシャのキクの意味ですが、ペルシャとは関係がなく北アメリカ原産です。別名のジャノメギクは花の中心が紫褐色で、蛇の目のように見える事によります。 07年7月7日 羽根倉橋から入ってすぐの荒川河川敷

チゴザサとヘラオモダカは同じような湿地に生えています

チゴザサ 稚児笹
小さい花は思わぬ魅力が見つかる事が多く興味をそそられます。特にチゴザサはピンクの柱頭がきれいですし、写真を撮ると雄しべの葯が見られたりします。葯は肉眼では殆ど気付きませんが倍率を大きくすると面白い形でぶら下がっています。雄しべが花粉を出し終わった頃雌しべの柱頭が2つの房状になってきれいです。 07年7月8日 桜区塚本辺りの堤防内
ヘラオモダカ 箆面高
サジオモダカ属のヘラオモダカは花はオモダカの半分以下ですが、一つの花に雌しべと雄しべをつける両性花です。枝は3分枝を繰り返し、縦横とも大きくなります。花は小さいですが、雌しべは花托を取巻くように多数つき、それぞれに花柱があり拡大すると見事です。 07年7月8日桜区塚本辺りの堤防内

サデクサには鋭い刺があり、ヒメガマは花被がない奇妙な花です

サデクサ 叉手草
同じタデ科で崩壊地に生えるママコノシリヌグイと水湿地に生えるサデクサには鋭い刺があります。左の写真で分かるようにサデクサの葉は元の方が両側に大きく矛型に張り出しているのが特徴です。また托葉は広がって茎を囲み、手のひら状に切れ込みます。 07年7月8日 堤防内塚本辺りの水田地帯
ヒメガマ 姫蒲
左は農道脇に林立していたヒメガマです。雄花穂と雌花穂の間が開いて、軸が見えるのが姫蒲の特徴です。今荒川堤防の内外で多く見られます。上の雄花穂は黄色い花粉を飛ばします。花粉がなくなると細くなりますが、こげ茶になって硬くなっているのは中に虫が入っている事が多いようです。 南区塚本辺りの水田にて
平成19年7月26日作成