<コゴメイヌノフグリ(小米犬のふぐり)>

ゴマノハグサ科(APG分類ではオオバコ科)クワガタソウ属

学名(属名+種小名)Veronica cymbalaria

属名のVeronicaは刑場に向うキリストにハンカチを差し出した聖女の名
コゴメイヌノフグリ 小米犬の陰嚢
撮影:07年3月20日 小石川植物園にて
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葉身は長さ幅とも0.5〜1.5p両面に毛が散生 根・茎 分枝して斜上し、白い毛が散生
葉腋に一花をつけ、径約5o 果 実 刮ハは扁平な球形で先が凹む
高さ 10〜20p 花 期 3月〜4月
生育地 東京都に野生化している越年草 分 布 石川植物園から都内に逸出しているが少ない
別 名 Pale speedwell(英語名) 花言葉 名は体をあらわさずの典型(和名と花)
渡 来 原産地はヨーロッパ。1960年から小石川植物園で栽培され、70年頃には園内に広がり都内に逸出 近似種イヌノフグリオオイヌノフグリタチイヌノフグリフラサバソウ

和   名 クワガタソウ属の花で白色の花がコゴメグサを思わせる事からというが、5oくらいの小さな花はよく見ると花冠が優しい曲線で美しい。イヌノフグリの名前は果実の形からというが、可哀想な名といわれる反面、ふぐりと言う語感、古語を残すと言う面からはいいし、そして花ばかりでなく果実に注目するのはいい事と思う。
雑   記 3月20日の小石川植物園はシナミズキ、シダレザクラ、コブシ等の木の花とセリバヒエンソウ、タチツボスミレ、カキドウシくらいで、薬草園は未だ赤茶色の土ばかりで薬草は殆ど無かった。
そんな冬景色に近い中で薬草園の垣根の下に白い花らしきものが見えた。よく見ると柵の内外に小さな花がたくさん咲いている。ハコベより優しい感じの花だ。日本庭園に続く道の脇の原っぱにも群生していた。オオイヌノフグリとのツーショットもあった
あれこれ調べてみたらコゴメイヌノフグリという。よく見たら小石川植物園では何処にでも普通に見られる。それこそハコベと同じくらい普通に見られるが園外ではほとんど見られない。だんだん逸出していくのだろうが小石川植物園はこうゆう事があるので面白い。
4月30日に行ったときには花は殆ど終わり刮ハをつけ萼は赤くなっていた

07年6月17日作成・09年5月18日写真追加

観察ノート

 
コゴメイヌノフグリの実 コゴメイヌノフグリの実
果実は花に似合わず毛だらけ 07年4月30日小石川植物園ツクシスミレも小さいスミレですが・・・09年3月31日