オオヨシキリが朝のさわやかさを謳歌し、ハンゲショウが白い葉をつけていました

5時半ごろ家を出たが久し振りに青空が広がり気持ちのいい朝だった。NHKの電波塔でオオヨシキリが大きな声で爽やかな朝 を謳歌していた。
柵際のブッシュの中に生えているイヌヌマトラノオ(注)を再度よく見てみたが、やはり茎は無毛で稜があるようだ。少し 先の水田際にハンゲショウが朝の光を受けて白い葉を輝かせて いた。
プラザウエストを望む 道場の堤防内
鴨川桜堤よりプラザウエスト方面を望む 荒川土手より道場飛地など河川敷田圃を望む
※上記2枚の写真はクリックすると前月27日の同じ場所の写真がアップされます

あまりに管理され人工的過ぎる堤防は四季折々の自然が失われるのでは?

メマツヨイグサ
25日には6時30分を過ぎても開いていたメマツヨイグサ が晴天の今朝はどうか興味があったが、所々に見られたハルシャギク等と一緒にきれいに除草されて跡形もなかった。
今年は頻繁に除草している気がする。それも間にある18年度に盛土された堤防はそのままで、19年度工事部分のみこまめに草刈り しているようだ。たしか19年度盛土の斜面には芝を敷きつめたと思う。笹目橋以下の堤防のように芝生の斜面にする計画なのだろ うか。堤防は適度に刈り取りが行われる人里の自然の典型だが、あまりに手を加え過ぎては四季折々の自然が失われ、人工的にな り過ぎると思うのは私だけだろうか。

昭和水田の自転車道迂回路はイヌヌマトラノオの最盛期です

イヌヌマトラノオ
塚本地区のヒメガマの群生地ではこれから穂黄を飛ばす 若い雄花穂、すでに飛ばし終わった褐色の穂等が入り混りグッドタイミングだった。近くの穂を揺するとパッとクリーム色の穂黄 が飛んだ。
25日には近くの河川道路際でガガイモの花が咲いているの を今年初めて見つけた。
自転車道迂回路はヨシが2mくらいに伸びて壁のようになっている。そして今はヒメジョオンと ヤブジラミの白い花が全盛だ。 昭和水田ではイヌヌマトラノオが花盛りで、土曜日で特に多いロードレーサーがわき目も振らず走り抜けていくのがもったいない 。農道脇や畔道にはハキダメギクが群生してよく見ると黄色の筒状花に白い花弁が可愛い。錦乃原桜草園は通路だけが草刈りされ ていた

眼下に広大な土屋水田を見ながらのおにぎりは殊の外美味しかった

西遊馬築堤の見晴らし台になっていた所で朝食。一面の緑の世界に変わった広大な土屋水田を眺めながらのおにぎりは美味し かった。清々しい朝の空気を胸いっぱいに吸った。
土屋水田
一面の緑がまだ少し残っている朝もやの中に広がっていました
農道脇に黄色い花が咲いているのが見えた。行ってみるとホソバオグルマだった。花はまだ5〜6輪しか開いていなかったが 蕾がたくさんついている。それにしても早い開花だ。
この近くにもイヌヌマトラノオが繁茂していたが、葉にはムシコブがたくさん付き、茎も部分部分が綿毛のようなもので盛 り上がっていた。茎の綿毛の塊のようなものも虫の仕業なのだろうか。昭和水田では見られない現象だ。
ホソバオグルマ コチドリ ニガクサ
ホソバオグルマ コチドリ ニガクサ
マメアサガオ オオヨシキリ マルバルコウソウ
マメアサガオ オオヨシキリ マルバルコウソウ
イヌゴマも群生して咲いていた。白い マメアサガオ、真紅の マルバルコウソウもアチコチに見られ、ニガクサ達の蕾は色づ き、もうすぐ咲きそうだ。
小砂利を敷きつめた工事終了地ではコチドリが子育てをしているらしく鳴き声と共に何羽もが忙しく走り回っていた。「ひ なは孵化後半日ほどで巣を離れ自分で採食するようになる」(野鳥観察図鑑)というからヒナも親鳥も大変だ。近くのヨシではオ オヨシキリが高らかに囀っていた。
土屋水田
ヤナギハナガサの鮮やかな紫の向こうに土屋水田が広がります

帰路、昨年からの念願の雌しべの短いワルナスビの花を見つけました

帰路、桜区の堤防でワルナスビの群生の中に昨年から の念願だった短花柱花を見つけた。圧倒的に長花柱花が多いし、長花柱花と同じ株に咲いていたので、サクラソウのような同花受 粉を避けるシステムのためではなさそうだ。しかし何故なのかはハッキリしない。
ワルナスビ ワルナスビ
正面が短花柱花、右は雄しべの間から雌しべが伸びている ワルナスビは雌しべだけに長短があり、雄しべは同じ長さ
最後に毎年センニンソウが繁茂する桜橋の袂を覗き込むと白い十字状花が3〜4輪見えた。今年初見参。
サクラソウ自生地に寄ろうと思ったが土屋田圃地帯で思わぬ時間を過ごしてしまい、今年最高の暑さだったせいもあり疲労 感が強くそのまま帰宅。前回からの早朝出発の定期観察行は走行距離38キロ、帰宅は14時少し前だった。
(注)イヌヌマトラノオはヌマトラノオとノジトラノオの雑種と言われる。現在さいたま市の荒川周辺に生育 しているトラノオはオカトラノオでもヌマトラノオでもなく、ノジトラノオの特質もないので、取敢えずイヌヌマトラノオと表記 しました。
平成21年7月2日作成